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東方博麗物語  作者: モノの消しゴム
日常編
8/16

薫の日常 〜永遠亭編〜

日常編ラスト。

昨日、帰ったら当たり前のように霊夢が夢想封印を放ってきた。満面の笑みで。


僕は全ての球を受けた。僕はよけなかったのではない。よけれなかった。それほど霊夢からの怒気が怖かったのだ。立ち尽くしてましたよ。はい。


そして、今は朝。


霊夢はさっき朝飯を作り置きして、何処かへ行ってしまった。…さて、食べるか。


今日の朝飯は、

ごはん、味噌汁、タクアンに生姜焼き。

さっき出かけたからまだご飯がホクホクしている。


「いただきます」


まず、タクアンを一個取り、口に放り投げる。…うん。やはり美味しい。このシャキシャキ感がたまらない。


次は味噌汁を…ズズッ。やっぱり味噌汁は美味しい。特に霊夢の味噌汁は本当に美味なんだよ。皆も宴会の時とかおいしいおいしい言いながら食べる。


そして、生姜焼きとご飯を一緒に口へ放り投げる。…こ、これはっ!


「うまいっ!」


き、今日の生姜焼きはいつもと違う!僕が今まで食べてきた中で一番美味い!何だこれは!


****


「ごちそうさま…っと」


速攻で全てを食い終わった。


「…さて、久しぶりに家でお茶飲みながらせんべいでも食べるかな」


そうと決まれば、早速お茶を入れてせんべいを出してあとはコタツに入るだけだ。


****


ズズッ…ハー


バリバリ…


いやぁ、いいねぇ。久しぶりだわ、こういうの。今は冬だしあったかいお茶はいつもの倍美味しいし、せんべいは僕好きだし。…はぁ、このまま寝ちゃおうかなぁ。ホクホク…







クカー………スピー……………




****






「…………い………る〜……!」





「…ーーーい!……おるーー!」




「おいこら!薫!!起きやがれ!!!」



ゴスっ!

ゴフッ……


「な、何だ!?」

「何だって…。お前すんげー爆睡してたな」


び、ビックリしたぁ…。僕が寝てたら急にど突かれて、跳ね起きたよ…。


「…で?どうしたの?もこたん?」

「おう!いや、今日はたけのこいっぱい取れたから分けてやろうと思って」

「お、ありがとう」


この子はもこたんこと藤原妹紅。彼女も僕と同じ元々人間だったけど、今は蓬莱人である。髪の毛も同じ白。彼女の方が髪は長いが良く人里の人に兄妹だの何だの言われる。


「もこたん、最近どうしてたの?」

「…輝夜と少し…な…」

「そ、そうか…」


輝夜…永遠亭の蓬莱山輝夜と彼女はずっっと殺し合っている。まぁ、二人とも蓬莱人だから死なないけど。殺し合っている理由は…まぁ、昔色々あったのだ。


「んじゃな」


もこたんはそそくさと後ろを向き、帰ろうとした。


「ん?何だ?もう帰るの?」

「帰って欲しくないのか?」


顔を染めながら振り向くもこたん…。す、少し可愛いかも…。いやいや…。何考えてるんだ。


「い、いや。いつもはもう少しいるから…」

「私ももう少しいたんだけどよ、慧音が…」

「あ、そっか。なら、仕方が無いね」

「また、遊びにくるよ。じゃ」

「おー」


そう言ってもこたんは人里に向かっていった。


…さて、僕はどうしようか…。まだゴロゴロしてても良いんだけど、何か外に行きたくなってきた…。…………そうだ!久しぶりに永遠亭に行こうかな。永琳とか鈴仙とかにも会いたくなってきたよ。



****



「おーい!」


永遠亭への道のりは知っているので、竹林では迷わずすぐ永遠亭についた。…てゐの罠も長年の経験で場所を知っている。


「…あら、薫?どうしたの?」


永琳が何か眠たそうに出てきた。


「…寝てた?」

「…いえ、ウトウトしてただけよ」

「それを人は寝てたという」

「人じゃないから、私」

「…はぁ」


彼女は八意永琳。月人で蓬莱人。まぁ、昔色々あってね。彼女とは古い友人である。


「いや、ただ遊びにきただけだけど…」

「そう…。なら勝手に入っていいわよ。あなただし」

「…どんだけ眠いの…」

「昨日、徹夜したのよ…。だから眠い…」


そう言うと永琳は永遠亭の中に入っていった。…本当に眠かったのか…。ごめんね、永琳。


「おじゃましまーす」


永遠亭に入ると…誰も向かえてくれなかった…。なんだか泣きたくなってきた…。もう良いもん。勝手にお茶入れるもん。


****


ズズッ…ハァ…


で、結局コタツに入りながらお茶飲むんだね…。でも美味しいからいいや。


ここは僕の部屋。永遠亭のね。永琳と輝夜が良心で作ってくれた部屋だ。まぁ、家具はコタツくらいしかないんだけど。…掃除してくれてるのか、埃ひとつも無かった。…ありがたい。


……………ハァ。このまま寝ちゃおうかなぁ。気持ちが良くなってきた…。




「何で人ん家来たそうそう寝るのよ…」

「ふぁ?」


目を開けるとそこには輝夜が立っていた。もう少しで寝れたのに…。


彼女は蓬莱山輝夜。姫様である。容姿は姫様だけの事はあり、びっくりするくらい美人なのだが、性格に少々問題がある。まず、引きこもりである。永遠亭から外にあまり、というか全然出ない。あと少し腹黒い。


さっきも説明したが、もこたんと昔、色々あったのだ。


「だって、誰も向かえてくれないんだから。遊びに来たのに…」

「ごめんなさいね。変わりに私をあげるわ」

「いらないよ?」


…あと、僕に猛アタックしてくる。姫ゆえに、何でも手に入らないと気がすまないらしく、会うとなかなかに猛アタックしてくる。


「仮にも姫がこんなにアタックしてるんだから、少しは反応しなさいよ」

「いや、輝夜はアタックし過ぎなんだよ…」

「久しぶりに会うしさ…。チューくらいさせてよ」

「え?やだよ?」

「当たり前のような顔しないでよ!」


会うたびにこのような会話をする。もう……慣れた。


「姫様ぁ。師匠が呼んでまs…って。あ、薫さん。来てたのですか」


そこにうさ耳の女の子、鈴仙優曇華院イナバが来た。彼女は永琳の弟子(実験台)である。


「…鈴仙も僕が来たの気づかなかったのね…」

「私はさっきまで薬漬けにされてましたから」

「またか!」


てか、永琳起きてんじゃん!何なの?さっきの演技?


「永琳は何処にいるの?」

「師匠ですか?師匠の部屋にいるハズですけど」

「そうか。ありがとう」

「ちょっと、薫!チューまだしてないわよ!」

「だからしないって!」


さて、永琳に会ってさっきの演技について話し合おうか!


待ってろよ〜、永琳!今行ってやるから!


( ゜∀゜)o彡°えーりん!えーりん!



****


「たのもーー!」

「ギャ!な、何なの?薫?」


永琳の部屋に凄い早さで入ったら、ビックリしたみたいだ。少し反省。だが!


「さっきの眠たそうなのは、演技だね!?」

「ええ、そうよ」

「何でだい!?」

「そう言えばあなたの顔を見れなくて済むからよ」


…聞かない方が良かったよぉ!!!!僕って嫌われてるの!?え!?そうだったの!?ヤバイ!涙が止まらない!


「…嘘よ。そんなに泣く事ないじゃない」

「…あ、嘘なの?」

「ええ、眠たかったのは本当よ。さっき薬飲んで眠気を吹き飛ばしたのよ」


僕はからかわれただけだったのか。


「で?どうしたの?」

「いや、僕は演技か否か確かめたかっただけだよ」

「そうじゃなくて、ここに何しに来たのってことよ。本当に遊びに来ただけなの?」

「うん。そうだよ」

「あら。本当だったのね。なら、お茶でもしようかしら?ウドンゲとか姫とかも誘って」

「そうだね。久しぶりに皆でお茶しよう!」


僕らは夜までお茶を飲みながら、久しぶりにこの面子でいっぱい駄弁った。






(おまけ)


「今日てゐ見てないけど?何処にいるの?」

「あー、てゐは今罠を作ってるわ」

「違うわ。永琳。ただの罠じゃないわ」

「姫様、ただの罠じゃないって?どういう事です?」

「良く聞いたわねウドンゲ!それは薫専用のわn…」

「輝夜。ちょっと表出ようか」

「え?何で?って、キャァァァァ!!!」





本編まであと1話。

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