僕の好きな子は、“某有名アイドルの一人” 僕の想いは彼女に届くのか?
僕の好きな子は、“某有名アイドルの一人” 僕の想いは彼女に届くのか?
僕は初めてアイドルの女の子を好きになった!
僕と同じ歳の男子はアイドルに興味津々で、○○アイドルの誰々がいいと
か言う話は身近で感じていた。
現に、”僕の男友達もみんなアイドル好きで、誰々が可愛いとか○○のアイドル
の方が俺は好きだな~とか話を聞く。
・・・でもまさか? ”自分がアイドルを好きになるとは思っていなかった。”
元々、渋めのモノが好きな僕はロックバンドやブラックミュージックが好きで、
アイドルを好きなるには程遠いと思っていた。
まさかな? なんとなくショッピングモールで見かけた大きなポスターの女の子
に僕が恋をするとは?
キラキラした衣装に身を纏い、キラキラした笑顔で僕に笑いかけている。
天井に貼られた大きなポスターを貰って持って帰りたいぐらいだが、
あんなに大きなポスターを貼る部屋がないし、そもそも店の人がこのポスター
を僕にくれるはずがない!
めちゃめちゃ人気があるグループだしメンバー内でも人気がある女の子だから。
この日から僕は、完全に彼女のファンになり、クラスの男子で同じ子を好きな
男子と仲良くなった。
『“今日、ゆいりちゃん! テレビに出るらしいよ。”』
『マジで、何チャン? 何チャン?』
『10チャンだったと思うけど? 見るだろう。』
『勿論! 何時から?』
『9時だよ、はじまる前にLINE送ろうか?』
『あぁ、それはいいよ、ありがとう。』
『じゃあーまた明日! 今日のテレビの内容を明日学校で話そうぜー!』
『分かった。』
『じゃあな、ばいばい!』
『バイバイ!』
僕は自分の部屋で9時前に正座をしてテレビにかじりついていたら?
母親が僕の部屋に入ってきて僕にこう言った。
『フウキ! アンタ、そんなに近くでテレビ見てたら目が悪くなるでしょ!
それにそこまで好きな子がアンタに出来るなんて、明日は雨が降るんじゃ
ないの?』
『“明日の天気予報は晴れだよ。”』
『アンタが、女の子に興味がないと思ってたから母さん嬉しいわー!』
『もういいから、部屋から出て行ってよ~!』
『はいはい、頑張りなさいよ!』
『もぉ~いいから、早く!』
『はいはい、分かりましたよ~』
『・・・・・・』
こんなに女の子かを僕が好きになるとは思っていなかった。
僕は彼女を知るまで、”初恋もした事がないし、一目惚れもなかった。”
僕の両親も僕が女の子に全く興味がないのかと心配していたぐらい、
僕は女の子に無縁な生活をしていた。
・・・でも? 僕はバレンタインデーの日にはたくさん女子からチョコ
を貰っていたし、何度か女の子に告白された事もあったんだ。
だけど僕は誰とも付き合う気はなかったけどね。
同じ年頃の女の子に僕は興味がもてないものなんだと思い込んでいた。
まあ、そういう事があって僕はアイドルの女の子を好きになった!
僕は定期的に、あのショッピングモールに行って彼女のポスターを
眺める事が好きだったから今日もこのショッピングモールに来ていたんだ。
そしたら? 僕が彼女のポスターを一番高い階で見ていると?
もう一人僕と同じぐらいの歳の女の子が居て、よく見たら?
ポスターの女の子だったんだ!
まさか? ”こんな所でポスターの女の子本人と会うのか?”
僕はドキドキしながら彼女に話しかけると?
彼女がニッコリ笑って僕にこう言った。
『“ポスターの女の子と私は同一人物だよ! ほらほらよく見て!”』
『・・・し、知ってます。』
『“まさかだけど、私のファンの人?”』
『・・・そ、そう、』
『ありがとうー!』
そうやって僕に近づいて来て、僕の手を彼女が握りこう言ってくれたんだ。
『“ずっと私のファンで居てね!”』
『・・・ううん。』
・・・もう僕は彼女以外見えなくなってしまった!
あんなに間近で見た彼女は、この世のモノとは思えないほど可愛かった。
この日から僕は彼女とたまに連絡を取って会う仲になって、
友達にも親にも内緒で二人で遊びに行く友達のような関係になったんだ。
好きな子とこんな距離感で仲良くなれると思っていなかった僕は少し
戸惑いもあったけど、二人で会える喜びは他の事と比べ物にならない
ぐらい幸せな時間を過ごせていた。
『“ねえねえ今日は何処行く?”』
『動物園でも行く?』
『“私だって、バレないかな?”』
『・・・ううん、そうだね! バレるかも、じゃあープラネタリウムに
でも行く?』
『行く行く! あそこなら暗いし他の人達にはバレないしね!』
『うん、バレないと思う。』
『じゃあー決まりね! プラネタリウムに行こう!』
『うん!』
僕は彼女が他の人達にバレないように必死に隠し通さないといけない!
”僕は彼女を守るボディーガードになる!”
危険な目に絶対に彼女を遭わせたくないから!
”僕が彼女を守るんだ!”
僕は何とも言えない使命感を彼女に持つようになった。
彼女を傷つける奴は、僕が絶対に許さない!
それに、彼女のマネージャーさんからも僕はキツく言われていた。
”何かあの子にあったら、フウキくんがあの子を体を張って守ってね、約束よ!”
【はい!】
僕と彼女はこの先、どうなるんだろう?
”彼女は某有名アイドルの一人だ!”
それに比べて僕は普通の男の子。
こんな僕と彼女がいつか? ”付き合える日が来たらいいな。”
と密かに僕は想っている!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。