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第9話

 

 人生──もう数えるのはやめた──n+1周目。


 今日は最愛の人と出会う日。ボクは彼女の屋敷へ向かうと、物置部屋にいる彼女を見つける。


 背中まで真っすぐに伸びた黒髪に、深い紫色の瞳は宝石のごとく輝いている。まるで一流の人形師が丹精こめて作った人形のような愛らしい姿をしていた。


 もう自重はしないと心に決めたボクは、姿見に掛けられたカバーの下から顔を出す。

 突然現れたボクに驚いた彼女、クリスティーナ・セレスチアルは目を大きく見開いて、こちらを見ていた。


 そんな彼女の表情がおかしくて、嬉しくて、だけど少し寂しくも思いながら、ボクは笑顔を浮かべる。


「やあ、クリス! 初めまして!」


 躊躇いもなく彼女の愛称を口にすると、彼女は戸惑った表情でボクを見つめた。


「だ、だれ……?」


 久しぶりに聞いた彼女の幼い声に、胸の奥からこみ上げてくるものをぐっと抑える。


「ボクの名前はジェット。悪魔さ」


 ボク、ジェット・アンバーは、クリスティーナ・セレスチアルに憑りつく悪魔である。


第9話 少女に憑りついた悪魔


第一章『悪夢の始まり』終了です。第二章は鋭意執筆中なので気長にお待ちください。

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