婚約に至るまで 前編
1週間以内とお約束して、そのギリギリを責めてしまいましたね…すみません。みてくださった方ありがとうございます。
え?どうして彼女を好きになったかって?
いや、誰もそんなこと聞いていません。話が長くなるのは目に見えているので、政務を進めましょう。
ん、何?知りたいって?教えてあげるよ。僕はとても寛大なんだ。
始まりは、僕と彼女が僕の誕生日パーティで出会ったことなんだけど、
あ、これ聞く気ないですね。惚気たくてたまらないんですね。
そう、あれは僕がちょうど蛇と目があってしまったことにはじまるんだ。
(本当に話続けたなこの人)
え?蛇が苦手な理由?赤ちゃんの時に咬まれたことがあるんだ。他の爬虫類とかは基本的に平気なんだけどね。
え?今でも苦手ということですか。
うん。そうだよ。…アラン、君も知っているよね?蛇を見た時の僕の反応を見ていると思うんだけど。
ソフィア様の庇護欲を煽るための演技かと…
ん?なんだい?もう一度言ってくれるかい?
いえ!何でもないです。
(苦手なのは本当だけど、あの怖がり方には少し演技も入ってる…という反応だな。いつもソフィア様は心から心配してくださっているというのに…)
さて、話を戻すんだけどね。そう、あれは蛇と目があって、僕が怖さから固まってしまった時のこと———-。