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キャベツ

作者: ぽんかん

 さあ問題です!私はどこにいるでしょう?


 はいそこの貴方、そう、高い鼻が素敵な貴方ですよええ。

 ん?地球?いやあ、正解ですよ!間違っていないのならそれは正解と言えるでしょう。


 では次の問題です!私は、地球のどこにいるでしょう?


 それでは、次は先ほどの方の隣の隣、の後ろの花柄のシャツがお似合いの貴方。どうぞ答えを!

 日本!んーーー残念違います!

 惜し…くはないんですけど、これは仕方ないですよね。なんせ日本語で書いているんですから。


 ん、ヒントが欲しい?そうですね…。言うなれば日本から最も遠い国の一つにいますね。


 さあ先ほどの問題、続きを答えていただきましょう。



















ハウスメイトの1人はゲイだ。

彼は1週間のうち数日しか家に帰ってこないが、それはインターンシップの名の下で学生でありながら働いているから。

帰ってくると溜まった洗濯物を回したり、部屋や共用部分の掃除をしている。

彼はとても料理が上手い。

たまに昼や夜のご飯の時間が被ったとき、ご馳走になるがとても美味しい。

今日も家に帰ると彼が先に料理を作っていたので頂いてしまった。


私がここに来てからもうすぐ四ヶ月になるが、今日は彼の恋人が家に来た。

目のくりっとした素敵な人だった。


今の時間は夜半も過ぎた頃。

二人が彼の部屋に消えてしばらく経ったが、なにやら音が聞こえる。

まあ愛し合う若者が二人、一つのベットに消えるとはつまりそういうことであろう。

それは別に構わない。たとえ同性だとしても、私は、私に関わらないのであれば特に深く気にすることはない性分であるから。


ただ、一つだけ言わせてもらえるのなら。








どちらの穴を使うのだろう。










まあどうでもいいんだけど。

彼らのその押し殺した声が聞こえてきた時、去年卒業した先輩を思い出した。

彼は自分のことを菅田将暉に似ていると言っていた。

確かに光の反射や影の濃淡やその他諸々の条件が整えば、見方によっては見えなくもないかな?という感じではあった。

ただ個人的には菅田将暉よりもSuchmosのボーカル、ヨンスに似てるなと思っていた。賢いから本人には言わなかったけど。


先輩は、卒業後ギターで食べていくと言っていた。

そのために今は、知り合いが店長を務める歌舞伎町のホストをしているらしい。

私は別に夜職に強い偏見は持っていないので、その事については特になにも思わなかった。

強いて言えば、お酒の飲み過ぎだけには気をつけて欲しいなと思ったくらいだ。











どうしてその先輩を思い出したのか、それを思い出せなくなった。


だからこの話はおしまいおしまい。


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