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想像の世界  作者: 危等美 来
第1章「魔界」
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第4話「女神の国」

 双方の地面の亀裂が大きくなっていく。

叶「此処にいたら、危ないよね?」

 逃げ出す方法を考えねば・・・

秀「物分りの悪い天女だな。此処で逆らえばどうなるか。そもそも此処は悪魔の領地だ。お前が勝てる保証なんて無いぞ?」

?「そうですね。此処で戦ってしまえば私の負けは確実でしょう。なので今は此処から逃げる事が優先ですね。」

 そう言うと天女?は私の方を向いて、

?「逃げますよ!あの岩へ走って!」

叶「岩へ走るって・・えぇ!?」

 手を引っ張られてそのまますごい勢いで岩に突入!・・いやまだ突入まではしてないけど。えっ?突っ込むの?このまま?え?普通の人間は岩に突っ込んだら死んじゃうなぁ。

秀「さて、どうするかな。」

 何故かは知らないが秀は追って来ないようだ。岩にぶつかる!!と思った瞬間、目の前が真っ白になった・・・


 次に見た光景は全体的にさっきとは対照的な程に明るい雰囲気を持った野原だった。これがもう開放感が半端なくて。

叶「要するにあれですか?瞬間移動的な。」

花「はい。それに酷似しています。あと、自己紹介が遅れました。改めて、助けて頂いて有難うございます。私の名前は花です。」

 花さんはそこまで言ってこっちを見る。

叶「あ、自己紹介ね。私の名前は夢月 叶です。それで、此処は何処でしょうか。」

花「此処は女神様が治められる国です。ついでに言っておきますと、さっきの所は魔王様が治める国で、それぞれ女神の国、魔王の国とされています。」

 そのまんまのネーミングだな。覚えやすい。

叶「で、これからどうすれば?」

花「まずは女神様の所へ報告に行きます。ついて来てください。貴方の事も説明しないと。」

 今思ったんだけどさ、花さん、つまりは魔王の国の所の人間を了承も得ずに連れて来てる訳じゃん?女神様に怒られるのではなかろうか。


 女神様の御前にて、案の定。

女神「何を考えてるのか分かりません。貴女がそうした意図を聞きたいのですが。」

花「助けて頂いたのでその恩返しをしたいと思い、連れて参りました。」

 ・・・花さん、やっぱり怒られました。それにしても、あの迷いの森だっけ?そこに花さん居たけどさ、捕まってた風だったよね。何で助けに来なかったんだろ。

女神「そうですか。では貴女は自分の行動に後悔は無いのですね?」

花「はい。」

女神「・・・分かりました。しかし、今回の件は魔王に報告しなければなりません。花も一緒に来なさい。貴女が招いた事でもあるのですから謝罪を。」

花「了解致しました。」

 着々と話が進んでいる感じがあるけど、私はどうなるの?どうすればいいの?

叶「あの〜、私はどうすれば〜。」

女神「そうですね。花。貴女が恩返しがしたいと言ったのですから、暫く貴女と一緒に行動させなさい。」

花「もとよりそのつもりです。」

 暫くの意味を理解しかねるけど、要は今は此処に居てもいいってことかな?そんなこんなで、自由行動が開始されました。


 そして今、私は無事に謝罪を済ませてきた花さんに女神の国を案内して貰っていた。

叶「花さん。此処って、国以前に何処なんですか?」

花「そうですね。人間界でいうところの『魔界』でしょうか。国以前の名前は聞いたことがありません。」

 人間界だと名前は地球で統一されてるけど、此処だと特には決まってないのか。まぁ、人間は勝手に次々と言葉を作ってるからな。そのお陰で生活しやすいんだが。

叶「あれ?じゃあ何で言葉が通じてるんだ?」

花「それは神の御所望だからです。此処の住人は一生懸命様々な言葉を学んでるんですよ。」

 大変ですね。英語を覚えるのも苦労している私とは大違いですよ。素直に尊敬する。

花「そして此処が、女神の国が誇る大図書館です。ただ、人間界の文字ではないので叶さんは読めないのではないでしょうか。」

叶「つまりこの図書館にあるのは魔界製だけで、人間界製は無い訳ですか。」

花「すみません。」

叶「お気になさらずに。話が通じるだけでも良かったと思わないといけませんし。」

ストッ

 その時誰かが着地する音が聞こえた。

叶「?」

花「女神様、どうかなされましたか。」

 花さんって女神様の前だと凄く凛々しい。と言うかカッコいい。女だけど惚れ惚れするよ。・・さっきあんな凛々しくしながら怒られてたんだと思うとすごく、うん・・・

女神「叶さんで良かったですか?貴女のことを調べていたのですが・・・能力者だったんですね。」

叶「はい。言う必要が無いかと思っていたので言わなかったのですが、ダメでございましたでありますか。」

花「日本語おかしいですよ。」

 日本語って難しいね。いやうん。流石に今のはヤバいわ。

女神「貴女の能力の事で話があります。来て下さい。花はその間この仕事をして下さい。」

花「了解致しました。」

 女神様が花さんに紙を渡す。どうやらそこに指示が書いてあるようだ。と言うか仕事?

叶「ま、そら拒否権ないわな。」

 バレないようにボソッと呟いて女神様に付いて行った。能力で話があるってどう言う事だろう。

 さて、今回は叶について女神様が調べました。

叶「でもよ、普通は調べさすんじゃないの?」

 女神様も結構な努力家だから。女神様の日本語は女神様が独自で身につけたらしいよ。

叶「この物語を描いてる張本人が曖昧な言葉を使うか普通。」

 使います!

 では、次回は叶の能力について明らか・・とまでは行かないけど、能力についての女神様の考察です。ではでは来週をお楽しみに。

叶「楽しみにしてるやついんのか?」

作者「うるさい!」

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