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プロローグ

深夜、少年は自室でとある動画を見ていた。


『ダンジョンの部活動あるある〜。視聴者から送られた、部活動ごとのダンジョンでの戦い方を実際に再現してみた〜。』


 約六十年前、突如世界に現れたダンジョンは、当時は未知の存在であると恐れられていたが、豊富な資源に注目し、活発に開発が進められ、今ではダンジョンのランクによっては誰でも入れる身近な存在となった。


 最近のトレンドはダンジョン内を探索する様子を配信するダンチューバーだ。色々な動画と配信者がいて、モンスターを討伐する動画から、ダンジョンから排出される魔道具やスキルを使ってみる動画、モンスターで作るお料理動画、お散歩動画なんて物もある。


 今回の動画はダンジョンのあるあるをまとめる動画であった。あるあるなんて言いながら、ほとんど誇張しているのだが。


「ふ、ふざけんなよ。なんで美術部が入っていないんだよ〜。」


 動画には、ダンジョン活動部、魔法研究部といったダンジョンに関する部活は勿論、剣道部、柔道部といった実戦に使えそうな部活から、野球部、サッカー部、ラグビー部などの一般的な運動部まで、更には吹奏楽部、合唱部、華道部、サイエンス部のような文化部も登場していた。


 しかし、美術部は最後まで見ても、何度もループして見ても、登場することはなかった。


 少年は激怒した。


 少年にダンジョンのことは解らぬ。陰キャと呼ばれる類いの男であった。とても弱いスライムが沸く、下から二番目のランクのダンジョンしか入れぬ、トータルで一カ月も潜ったことのない初心者であった。


 けれども、彼は両親が美術教師をし、自身も中学、高校共に美術部一筋の男であり、美術部への愛と誇りだけは人一倍あった。


「もっと美術部の良さを知ってもらい、多くの人に美術部に入って貰わねば!」


 そう叫ぶと、彼は部屋から飛び出した。

この物語が面白いと思った人は、ぜひ美術部に入ってください!

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