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夏の始まりの時

「えっ・・・あっ」



俺は自分の頬に涙がこぼれていることに気づくと、来た道を戻り、トイレへと入った、こんな姿母親に見せられないよ・・・



「なんで・・・俺、泣いてんだ?」



自ら出た涙をトイレットペーパーで拭くと俺は、気持ちを落ち着かせるために、頭の整理をした、なんでだ?

昨日の一昨日も毎日会っているだろ?



整理してもこの涙の意味は分からず、とりあえず怪しまれないように俺は吹いたトイレットペーパーを流すと、

リビングへと向かった。



その後もカレーを食べながら涙の正体を考えるが、全く思い当たる節がないのである。



ピコン



「ん?」



カレーも佳境に入ったところで俺のポケットの方から、スマホの通知音が鳴り、俺はスマホを開いた、



なんだ?あいつらか?



見事に俺の予想は的を得て、ドンピシャで俺がさっき打った会話の返事だった。



「じゃあ、行こうよ!皆で!」



こりゃあ、長い会話になりそうだな。



俺は残ったカレーを口の中へ放り込むと、それをキッチン台に戻し、自分の部屋に戻って行った。



「俺はいいけど、直江はどうすんのよ」



「あー、まさか大会に向けての練習?」



「そうじゃない?でも大会って2年って出るの?あれって3年最後だろ?あんなやつが試合に出でいいの?」



「あんなやつって、お前は俺をなんだと思ってやがんだよ」



「来てるじゃん、でどうなの?暇なの?」



「んー、まあ練習あるけどそれって夕方でしょ?」



「うん、夕方」



「じゃあ行けるかも」



「おー、いいね」



「じゃあ細かい内容は前日ぐらいで」



「おけ」



「わかった」



「それでさ、どんなの?試合は?出るの?」



「あーそれはな・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



まさか、あいつが夏の大会でるとは、さすが逃げる速さだけは最高な、直江だな。



「ふぅ、片付けるか」



みんな、なにかと浮かれているな、まあそうだうな、俺達もこの夏が最後に近いからな、浮かれてもいいんだよな、だって明日から夏休みだからな。



俺は学校でもらった要らない紙を捨てながら、この先を考えていた、まあ暑く、そして最後の夏が始まろうとしていた。



「うわ、また石じゃん」

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