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ご名答

「ほら!早く!」



「わかった!わかったから!ちょっ待って!」



「あっ、一応の為、剣は持ってけよ」



剣?そんなの俺この世界に持ってきてないぞ?



「剣?」



何故かさっきまで木刀だった剣は突如として、銀色の輝きを持った剣に姿を変えていた。摩訶不思議だ。



「ほらよっ」



ズチから鞘を受け取ると俺は駆け足でまた外へ出ていった。





「こっち、こっち!」



「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ちょっ、待って・・・」



俺は朝から尋常じゃない速さで走ってるんだよ、疲労感は今は無いけどやっぱり蓄積された疲労感はやばいんだよ・・・あと剣が重すぎ・・・





「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」



最初の方はどうにかギリギリ見える程度には追えていたが、なんかもうどうでも良くなり壁に手をつきながら、今出せる最速で歩いている。こいつら本当に連れていきたいのかよ・・・



「確かこの角を・・・」



見えた範囲でズチとクロンが通った道を記憶を頼りに進み、角を曲がるとやっと俺は合流を果たした。



「おっせーぞ!」



「お前らが早すぎるんだよ!」



「まあいい、ピリオド君、これを見てくれ」



「見てくれってこれは・・・」



見ただけでわかる、これは結構・・・



「家じゃん、一軒家じゃん。」



普通の家だ、単なる普通の家、扉のとの字もない。

こんなのがこの世界の扉?笑わせるなよ。



「いや、扉だよ。」



「いやだから、家じゃ・・・」



「うっせぇんだよ、さっさと触ってみろ!」



俺がまだネチネチ言おうとしたら、その言葉をズチがかき消すように俺に触るように強要した、わかったよ・・・

ん?触る?



「こ・・・こうか・・・?」



触れと言われたからこれであってるよな・・・

ゴツゴツした感触が俺の手に広がる、記憶の中と言っても再現度は高いな



「馬鹿野郎!触れで家の塀を触る?オラッ!家に入りやがれ!」



「はぁ?!言ってること違うじゃん!あと家に入る?!それは犯罪だよ!俺この家知らないよ!?ちょっ、押すなって!」



犯罪と言ったが普通に記憶の世界って、犯罪あってもないのに何を俺は言ってんだ。だけど家に入るってまだ心の準備がっ・・・



「ん・・・ん〜、ん?壁?」



確かに俺は今、この家へと体を進めている、いや進まされている、だけど全く俺の体はビクともしなかった。

どういうことだ?まるで壁がそこにあるかのような、



「ちょっ!ちょ!止めて!潰れる!」



俺のことを潰そうとするズチを止めると俺は自分でまた触ってみた。



「なんだこれ、本当に壁だ、隣は?」



そう言って隣に手を入れるとしっかり入る、さっきみたいに壁があるはずもなく、手が入れれる。

ついでに小石もあったので投げてもみたけど、やはり家には入らなかった。



「ほんとだ、不思議だな。」



「そんじゃ場所ちょっと変えるね。」



「えぇ?!また歩くの?」



「いいから、いいから」



そう言うとクロンとズチは俺を連れてあの家から少し離れた場所へ移動した。暑さも噛み合って、疲労感はとてつもない。



「わかった?あれが扉、僕達はあの場所に入ろうと色んなことを試したがことごとく失敗、そこで僕達はあの場所に入るのにはナニカがいると、仮定をして、とりあえず仲間を1人でも増やすという作戦に出たわけ、それで今に至るってこと」



「したいことはわかった、でも移動した理由は?」



「あー、それは普通にあんな扉の前で敵との作戦考えてたら聞かれるじゃん、だから。」



そりゃそうか、相手の陣地の前で相手を倒す作戦を考えていたらただの阿呆だからな。



「それで鍵は?」



「そこからが分からない、僕達は記憶かと思ったんだけどね。」



ここからふりだしってわけか・・・ただでさえ時間がないってのに。



「なんだよクソッ!記憶でいいだろ!」



ズチはだいぶご立腹なようだ、いや、いつもか。



「じゃあズチ、今度は僕の作戦で行くよ。」



「すっげー嫌だけどそれでいいよ、それしかないんだろ?」



クロンがそう言うとズチはすっごい嫌な顔をしていた、多分これがしたくなかったらご立腹だったのか。



「ピリオド君、僕達の微かな記憶だとね、あの家に誰かが出入りしていると僕は踏んでいるんだ、あとは分かるよね?」



ズチが嫌う理由が真っ先にわかった、じっとしていられなく、そして事実なのかも薄い、作戦、もしもなかったら1発で終わる作戦、そう。



「張り込みか」



「ご名答!」



こんなに嫌なご名答があるか、出来れば不正解であって欲しかった。











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