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新たな人女B
数分歩いた所で井戸が見つかった。
しかし、桶やロープは見つからなかった。
そこで、女Aには、周囲で食べられるものや、人探しを頼んだ。
男Aと俺はつるを探し、切って持ってきた。
桶はなかったので、とりあえず、つるに俺のシャツを巻きつけてみた。
すると、10mほど下まで下げたところで水に浸かる音がした。
試しに飲んでみると、水が飲めた。
いつのまにか、すごく喉が乾いていたのだろう、
俺は一気に水を飲んだ。
その後男Aも同じように自分のシャツをつるに巻きつけて、水を飲んだ。
そうして一息ついたところで、女Aが戻ってきた。
「友達が気を失っていたよ、起こして連れてきたんだ。」
そうして連れてきた友達と呼ばれる子は、おとなし目のメガネっ子だ、たしか図書委員だったか。
「とりあえず、二人とも、この井戸の水は飲めるから、飲んでくれ、話はそれからにしよう」
そう話すと女Bは手にしている本を見せながら、
「まさか飲める水がこうも早く手に入るとは。これはなんとかなるかもしれませんね」
そう言って二人は水を飲み始めた。