report 五十嵐脳病院
県北の黒谷地区の山間にひっそりと佇む大正時代に建てられた擬洋風建築の精神病院である。
一説によれば日本で一番最初に悪しき精神外科療法であるロボトミー手術が行われたとされているが、これはデマだ。
黒谷岳の登山口付近の山深い森に所在するためか、立ち寄る者はあまりいない。ゆえに、この手の心霊スポットでは良くありがちなスプレーでの悪戯書きは見当たらず、床に散らばるゴミも葉や木の枝といった自然物ばかりである。
インターネット上に投稿された体験談を見るに、ここで目撃されるのは白衣姿の医師や看護婦の霊なのだという。
この手の心霊スポットで出現するのは大抵、不慮の死を遂げた患者の霊というのが定番であるので、これは珍しい事例である。
更に噂によれば、この医師や看護婦の霊に捕まった者は地下にある秘密の手術室に連れられて、非道な人体実験により廃人にされてしまうのだとか。
因みに、この病院の地下階は現在、殆どのエリアが水没しており、侵入する事が出来なくなっている。
それほど知名度は高くはないが廃墟マニア、オカルトマニアの間では知る人ぞ知る名所という評価を受けている。
危険度ランク【C】