15 公爵
手の中の紙切れをぐしゃりと握りつぶす。
私は今、苛立ちの中に居た。
握りつぶしたそれは、督促状。
元妻の実家から届いたモノ。
クソが……!!!
忌々しさに苛立ちが募る。
何が『娘が幸せでなければ利息付での返却』だ……!
クソが!!
がつり、と机を殴りつける。
それでも怒りは収まらない。
クソが!
あのクソ親父が……私に黙っていやがった!!
言われたとおりにあのクソ女と結婚してやった。それなのに私を殺そうとした! それだけでも腹がたつというのに、こんな重大な事を黙っていたとは……!
握りつぶした紙切れに書かれていた、条件。
私の家……否、私が、借りた金を貸すための条件。その一つが問題だった。
――エトワールの死後何年経とうとも、条件であるエトワールの幸せが認められなかった場合、いかなる事情があろうとも、利息付での返却とする――
死後、何年経とうとも……!!
なんて文をつけたんだ、あのクソ親父が!!
死んでなお忌々しい……!
◆◇◆◇◆◇◆◇
私は、公爵家の嫡男として生まれた。
生まれながらにして高貴。
生まれながらにして幸せを約束されている。
館に居れば使用人たちに蝶よ花よと傅かれ、外に出れば領民は皆頭を下げ、私と懇意になりたい者がこぞって周りを囲む。
私が頭を下げねばならない相手は、王家のみ。
……そんなのはまやかし。
私は、公爵家の嫡男と言う立ち位置にはいたが、実際のところは下男以下。
母親だとかいう顔も知らない女が、使用人との間につくった子。それが、私。
だからどうしたというのだ。
私に何の罪がある。
悪いのは公爵夫人でありながら使用人と関係を結んだ女と、主人の妻に手を出した使用人だろうが。私を責めるのはお門違いだ。
親が子を選べない? 違うな。子が親を選べないんだ。選べたら私だってそんな親の下に生まれてこなかった。
私にはどうにもできないこと。だがそれでも、周りは私をほうってはおかなかった。
使用人たちは陰でひそひそこそこそ。事情を知る他の貴族たちはわざと聞こえるように。その子供たちはあからさまに私を乏しめた。時には暴力だってあった。
父親になった公爵は、私を助ける事はなかった。
ああ、だから私はやってやったさ。
出自を馬鹿にされない、誰もが認める完璧な公爵子息だ。
幸い見目は良かった。私を嫌っている者でさえ、私の見た目は認めずにはいられない。にこりと微笑めば、顔をしかめていたどんな相手も毒気を抜かれ、そそくさと立ち去る。今まで零していた悪口を、さもなかったかのように流して他の話題へと移る。
人の空気を読むのは得意だ。何しろ悪意に曝され続けていたから。顔を見なくとも気配だけで大体の事はわかる。
誰がどの言葉を望んでいるのか、手に取るようにわかる。それらを使い、子供ながら上手く渡っていった。
唯一わからなかったのが、父親となった男だ。
あれは、人ではない。何か大きな壁のような存在だった。
何を言うでもなく、いつも只静かに私を見下ろすだけ。
あの男が私と最初に交わした言葉は、お前が望むのならば公爵子爵としての教育を施す、だったな。
きっとあの男自身も私を認めていなかった。そうでなければあのようなことは言うまい。
私が罪の証だから?
腹立たしい……!
お前が自分の妻をきちんと引き留められなかった、御せなかっただけではないか! それを私に擦り付けるなど、言語道断!
自分で自分の罪と向き合う気概もなく、私を認める事がないなど、愚かにも程がある!
私は完璧だった。
頭脳も悪くなく、教師共の教える事は何でも吸収した。
どうすれば他人からどう見えるかを熟知し、視線一つ、指先一つ、ちょっと零した噂話一つで周りを動かすことができるようになった。
けして己に罪が被らぬよう、相手が勝手に動くよう、細心の注意を払える私は、紛れもなく貴族だったはずだ。
それなのに……!
父親であるあの公爵は、けして私を認めようとしなかった。
年々私を見る目が険しくなり、ついには一族の中から花嫁を見つけ、早々に子供をつくらせ、私には家督を譲らず、孫に譲ろうとさえした。
何故だ!?
何故!?
私は皆が求める完璧な公爵子息を演じた!
それのに、何故父は私を認めない!?
一族から嫁にとやってきた女にはあれほど優しく声をかけたのに、私は一度だってそんな風に声をかけてもらった記憶はない……!
ずっと、ずっとずっとただ無言で見つめ、必要最低限の会話しかなかった!
私より、分家の娘の方が大切か!?
私より、完璧に程遠いあの娘たちの方が重要だと!?
そんなこと、許されてたまるか!!!
私より優れた者はいらない。
私より重要な者など、この家にはいらない!
あんな娘たちなんぞ、早々に追い出してやる!
とはいえ相手は分家の娘たち。これといった傷があるわけでもなく、こちらから望んで来てもらっている以上、簡単には追い出せない。
――傷がないなら、作ればいい。
とても簡単な事だ。
この国には裏ギルド、と呼ばれる、高額な代わりに危ない仕事を何でも引き受ける組織がある。家督を継ぐ位置にいる貴族たちの中で知らない者はいないほど有名な組織だ。そこに依頼した。
公爵家の使用人の姿をさせ、私の名で呼びだした部屋で乱暴をさせる。
娘が何を言ったところで、たとえ薬のせいだろうが、酒のせいだろうが、本人の意思で純潔を失ったのは事実。しかも、探せどもそんな使用人はいない。
その時間帯の私のアリバイは完璧で、私の名を出そうにも狂言扱い。
何度連れてこようと同じようにしてやる。
私より求められるような者は、この屋敷に必要ないのだ。
けれども、そうも言っていられなくなった。
悪評がたち、くだらない娘たちがあてがわれなくなり、自由気ままにやっていたのに、領地で大飢饉が起きた。
あれほど華やかだった公爵家は一気に傾き、明日をも知れない状態。
今までのように公爵家のツケで遊ぶこともできなければ、取り巻きだった者達はあっさりと離れていき、手を貸そうともしない。
残ったのは当時愛妾にしていた伯爵家の三女。私に心酔し、実家から何度怒られようと私との逢瀬を止めず、いつか私の妻となり、公爵夫人になるのだと信じ切った馬鹿な女ただ一人。
馬鹿女の実家は、娘に見切りをつけ、勘当した。
それを拾い、公爵家所有の屋敷に押し込める。
女は頭の出来は残念だが、見目は良く、身体も悪くない。はけ口としては丁度良い。ただそれだけ。
やがて、父が一つの結婚を持ってきた。
伯爵家でありながら、王家の血を宿す家。
王命であり、沈みかけた公爵家を容易く浮かせることのできる持参金の提示。しかもその後も半永久的に支援する約束。断る理由がなく、また、これを蹴るのは、いかに私のプライドが傷つこうともありえない提示。
それでも!
それでも、私より求められる存在など、許しがたかった!
ああ、嫁には貰ってやるさ。
けれど、その存在を私は絶対に許さない。
そう、思っていたのが、父に気づかれた。
いつ気づかれたのかはわからない。けれども、気づかれていた。
父は、あの女と私が結婚し、あの女を公爵家の一員とした後、私を殺す計画を立てていたのだ!
何故だ!?
私は完璧に誰もが望む公爵子息を演じていた。誰もが私を素晴らしいと褒め称えた。使用人たちも――私が幼い頃、汚らわしい、罪の子と蔑んでいた者達でさえ――私に心酔し、流石は公爵子息様、と私の言う事なら何でも真実だと信じた。私に冷たい父に、公爵様もいい加減お認めになられても良いのに、などと私の肩を持つようにさえなった。
おかげでこっそり流した、私と馬鹿な女の純愛話を簡単に信じ、この家を救うために、自身にはなんの利もないのにやってきたあの女を、嬉々として苛めたくらいだ。それも、私に冷たい父には見つからぬよう、一致団結までして。
あの女も、私の適当な口車を簡単に信じ、恋する乙女のように一途になった。どれだけ使用人たちに嫌がらせを受けようとも、健気に耐え、私にも、父にも泣きつくことはない。
なのに何故!!
父だけが私を疑った!
何故、父だけが私を認めず、あまつさえ私のことを疑ったのか、今でもわからない。
私は父に認められるため、私を認めない父を見返すため、学び、公爵子息を演じたのに!
年々失望の色を濃くしていくあの目が、忘れられない……!
本当は、結婚当日に私は病で亡くなる予定だったようだが、何を思ったのか、父は実行しなかった。
私が父の計画に気づいたのは、結婚から数か月後だった。
正直、父が実行していたら、今ここに私はいなかっただろう。
私は天に選ばれたのだ。
父は実行しなかったが、計画しただけで罪だろう。
だから排除した。
あの女の実家からせびり取った金の一部で、裏ギルドに依頼し、事故に見せかけて父を亡き者にする。そして、公爵家は自動的に私のものになった。
ああ、あの女は噂どおり実に有能だった。
嫁いで数年。
領地を立て直し、以前よりも裕福にするほどの事業を立ち上げた。
飢饉となった作物も、安定して得られるよう、様々な改革が行われた。
だから、私は持ち直した村人たちに囁いたのだ。
裕福じゃないふりをすれば、あの女はもっとよりよい事業を立ち上げ続けるぞ、と。
別に強要はしていない。
可能性を示しただけだ。
けれども、一度最底辺を知った者達の、あそこへ戻りたくない、という恐怖からくる欲は果てしない。
喜んで粗末な家に住んでいるふりをして、地下に優雅な家を造った。あの女がまだ健康で、視察に訪れる元気がある間は、地上部だけを女に見せ、まだ立ち直っていないのだ、とアピールした。
当然、痩せ形の男女だけを案内役につけて。
あの女が視察に出られなくなると、直ぐに地上に家を移したのだから笑えてくる。
広い領地だ。その全てを管理するのは容易い事ではないし、何より、領民の立ちなおりが重要。それゆえ、あの女は領民たち自身で回せるよう領民だけにやらせ、自分は定期視察をする形をとった。
小まめな領地視察は常に共に回り、上手く回っていないのは、領民との相性が悪かったのだ、とそれとなく囁いて、新しい事業を立ち上げさせる。私を信頼していたあの女は、簡単に騙された。そうしてあの女が棄てたつもりの事業は私が拾い、名義を私の物にした。
楽して、儲かる事業がいくつも手に入ったあの時の喜びと言ったら……!
良心の呵責に耐えられなくなった者達は、皆消えた。
同じ村人たちによる制裁に遭ったり、まぁ、事故に遭ったりしたようだな。
あの女の実家からの監視役は、金で簡単に寝返った。初めは渋っていたが、金貨を数十枚握らせてやれば楽なものだった。
あの女がいなくとも、問題ない。そうわかるほどの利益は、実のところすぐに出ていた。だから、結婚して半年も経たないうちにあの女には見切りをつけていた。とはいえ、世話になったのも事実。精々女としていい思いでもさせてやろうと、子作りはしてやったさ。私なりのせめてもの謝礼だな。
ま、囲っていた馬鹿な女が孕んでいて役に立たなかったから、というのもあったがな。
使用人たちがあの女に何を食わせているか知っていた。だから、どうせ産めないだろうと思ったのだが、予想に反してあの女は子を産み、しかも五歳まで育てた。
子に対する執念か。
女とは時に恐ろしいものだな。
何故死なないのか、と使用人たちと首を傾げ、気持ち悪さから屋敷へ帰宅する足は遠のいた。
仕事が忙しい、と言い訳を口にして。
愚かなあの女はそれを信じ、いつまでも私を待っていた。私が、別邸の愛妾の下へ、公爵家が持ち直したのを知ってすり寄ってきた女達の下へ、通っているのだとは気付かずに。
ようやく死んだとき、長く屋敷に帰れなかった腹いせに、女は打ち捨てるように共同墓地に入れた。埋葬を受け入れた神父は、私の囁きに乗った人間。何か言いたそうにしていたが、何も言えないことに顔を歪め、口を閉ざす。後で、流石にマズイと気づき、邸内にこれ見よがしに墓石を造り、女の死亡日を改ざんして、さも女の死を嘆いている体をとった。
残っている領民たちは皆、私の口車に乗った者達。
流石にあの女に別れを告げたい、と言うものもいたが、領民とはいえ、容易く敷地内にいれることはできない、と断った。何かの拍子に墓石の下が空だとバレたら困る。折角、事実を知るあの神父を事故死させたのに……。
そして訪れた者達に、もしも今までの事がバレたら、全ての事業は没収され、明日を知れないぞ、と囁くだけで団結する。どうやら何かを嗅ぎまわりにきたらしい奴がいたらしいが、精々美談にして追い返してくれた。
頭は悪いが、社交の場ではそれなりに使える見目をしていた愛妾を後妻に迎え、あの女の娘を……大事な人質を、死なないようにいたぶりながらストレス解消をして、楽しく暮らしていくだけ。
それだけだったのに……!
馬鹿な女の子供はやはり馬鹿なのか……!!
大事な人質を、それに、念を入れて保険でもあった存在を、死なせた!!
クソッ!!
人質がいなくなってすぐにあの女の父親が私に送ってきた手紙。
あの女が幸せでなければ、死後何年経とうとも、利息付での返金を求められる権利。
今までの金額を思い返し、眩暈を覚えた。
今ある事業の利益だけでは到底払えない。
飢饉後よりも酷い状態になったとしても、払えない。
どうしろと……!
クソッ!!
クソがっ!!
馬鹿な娘がっ!!
慌てて王太子にあの馬鹿娘を宛がった。
あの馬鹿娘が王家へ入れば、牽制ができる。その一心で。
王太子は馬鹿娘の方に気が合ったらしく、あっさりと承諾した。
あの馬鹿娘に公爵家の血が流れていないのを知りながら、なぜか王家は沈黙していた。おそらくは血ではなく、家の繋がりを求めたのだろう。あの女の実家を王家も牽制しておきたかった、というのもあったか。……まぁ、おかげで何とか首の皮一枚繋がったのだ……。
すぐに金策に走る。
当面、あの爺を納得させればいいんだ。
王太子は馬鹿娘との結婚を待ち望み、王太子妃教育が完了していない状態でも結婚する。あの女の娘と予定していた日にする、と確約してくれた。結婚まで、一年もない。それまで、何とか誤魔化せればいい……!
ああ、クソっ!!
私が苦労して築き上げた物が、崩壊しようとしている焦燥感に、整えた頭を滅茶苦茶にかき回したくなる焦燥にかられながら、なんとか堪える。完璧な公爵はそのような振る舞いはしない。
どうすればいい?
どうすれば、あの爺を誤魔化せる?
金だけの問題ではない。
孫の死だ。
アレだけはどうしようもない。
一度も顔を見せずに死んだせいで、あの爺の怒りは深い。
クソッ……!
どうすれば、どうすればいい!?
突然、ポン、と鳴る高い音。
ぎくり、と肩を跳ねさせ、辺りを見渡す。
何だ……?
何の音だ……?
ポン、ポン、と続けざまに聞こえてくる音に、それがオルゴールの音だと気づくのに、さほど時間はかからなかった。
けれど、それはおかしい。
私の部屋には、オルゴールなど存在しない。
だが、確かに音は鳴り続けている。
そして、気づいた。
その音が、私の机の引き出しからしていることに。
引き出しをあければ、そこには美しい細工のオルゴールが一つ。
白磁に金の細工……。
贅沢を禁じられた妻や娘の抗議だろうか、と思いかけ、思い出した。
それは、あの女が、嫁入りの際に持ってきたモノ……。
持参した物の多くを売り払ったあの女が、手放さなかったものの一つ。
あの女の死後、妻が投げ捨てて壊して棄てたはず。
何故、ここに在る……?
ポン、ポン、と美しく、少しだけ物悲しいメロディが繰り返し流れる。ネジを限界まで巻いたところで、そんなに長くはならない筈なのに、延々と。
「ッ!!!!」
殆ど無意識だった。
掴みあげ、投げつける。
投げられたオルゴールは、相変わらずメロディを奏でながら一直線に部屋の扉へと飛んでいき、砕けた。
ガシャンと耳障りな音をたてて壊れたオルゴール。
けれども音は鳴りやまない。
砕け、壊れてなお、鳴り続ける。
気味が悪い……!!
青褪め、壊れたオルゴールを睨み付けている私の前で、キィィイイ……と軋んだ音をたて、扉が開いた。
許しもなく、扉を開けるような人間はいないはずなのに。
誰だ、と声を上げかけ、飲み込んだ。
扉の向こうには女が立っていた。
髪は全てむしりとられ、右目は抉られ、顔の左半分は焼かれていた。乳房は両方とも覆うほどの釘を打ちつけられ、左足は切り落とされた、裸の、女。
あの女の……あの女と、私の、娘……。
死んだはずの、それが、何故ここに……?
片足なのに、まるで両足あるように、ゆっくりと歩いて室内に入ってくる。
にたにたと笑う顔。
気味の悪い、顔だ……。
無意識に足が後ろへと下がり、やがて背にしていた窓ガラスに当たった。
ゆっくり、ゆっくり、見せつけるように近づいてくる。
喉がひきつり、声が出ない。
目だけがせわしなく上下左右に動き、近づいてくる化け物のような姿をしたソレを、見ていた。
絶対に、生きているはずがない。
そんな状態で……。
何故、と疑問だけが駆け巡る。
私から、少し距離を取った位置で化け物は立ち止まった。
ゆっくりと差し出された化け物の手に、私が投げて壊したオルゴールが、全く壊れていない状態で乗っていた。
ポン、ポン、と鳴るオルゴールの美しいメロディが、余計に恐怖をかきたてる。
あれほど延々と鳴り続けていたメロディが、ゆっくりと終わりを告げているのがいっそう恐ろしい。
鳴り終わった時、何が起きるのか、嫌な想像が駆け巡る。
「何故……私の下へ来た……来る場所が違うだろう……?」
勇気を振り絞って声を出す。
そうだ。
そのはずだ。
お前を殺したのは私ではない。
あの馬鹿娘と、王太子だ。
私では、ない。
私の下へ来るのはおかしかろう……?
ふと、王と王太子が病であることを思いだした。
ふと、王妃が行方知らずで、生存が絶望的だと王宮内が騒いでいたのを思い出した。
まさか……全てこの化け物が……?
オルゴールの音が止む。
にたにたと、既に笑っていた筈のその口元が、耳まで裂けるようにして弧を描いた。
「ヒッ!?」
その不気味な相に、もう後ろへ下がることはできないというのに、逃げようと足が動く。
窓ガラスが、バン、と不満げに音をたてた。その瞬間、化け物の上半身が後ろへと大きく反る。そして――。
腹を引き裂きながら、ゆっくりと飛び出す二本の腕。
ぶちぶち、びちゃびちゃと音を立てながら飛び散る中身をかき分け、化け物の腹から、白い腕が飛び出し、引き裂いた穴を広げながら、ゆっくりと這い出てくる女が一人。
「えと、わーる……」
白く儚い顔。
痩せこけたあのみすぼらしい姿ではなく、嫁いできた時と同じ、白く儚い顔をしたエトワール。
その相は、見たこともない、不気味な微笑み。そう、まるで、先ほどまで私の前に立っていた化け物のような……。
『会、い、た、かっ、た、わ……ねぇ、あ、な、た……』
地を這うような、聞いたこともない恐ろしい声が、赤い唇を割って零れ落ちた――。
なんで、こうなった……???
『死霊〇盆踊り』観ました。
いえ、すみません……三十分くらいで観るの止めました……。
ごめんなさい、観きれませんでした……。
もう、出だしのカンペ棒読み、夜設定なのにカメラ引いて車映したら昼の時点でどうしようかと思ったのですが……あの、あれです。トドは、三次元の裸にあまり興味が……(汗
男女ともに筋肉で覆われていれば別なのですが……あと、途中でヒロインの御嬢さんまでカツラ被って出てきたときは本当にどうしようかと……
結果、ラストまで観れませんでした……
申し訳ないですorz
『アタ〇クオブキラート〇ト』は見つかりませんでした><;
調べてみたところ、こちらはストーリもあったようなので、こちらがあればよかったのですが……。
残念です。
オススメ、ありがとうございました!