File 3 Story 1
仕事にも少し慣れてきた頃、僕はいつもより早く起床した。
やる事もないので、気晴らしに早めに出社をしてみる事にした。
初めてだ。こんなに早く会社に行くなんて。
道すがら、誰にも会わないし会社に着いてもエレベーターに乗って地下へ行く途中でも誰にも会わなかった。
これはもしや・・・?と思いながらもチームルームのドアを開いた。
「おはようございまーす・・・」
・・・やっぱり誰も居ない。あれ?日曜?
なんてふざけた事を考えてえるうちにKaZが来た。
「おはよーReD、早ぇーな今日」
「おはようございます、早く起きてしまったので。その後のJOHさんどうですか?」
「JOHか?今元気にリハビリ中だ。心配しなくてもチーム異動はジョーダンだ」
「分かってますよ!」
そんな何でだろ話をしていたら時計は始業5分前を指す所だった。カチッと5分前丁度にドアが開いた。
「おはようKaZ、ReD今日は早いわね」
「おはようございます。RiSさんっていつも5分前ピッタリなんですね」
「あら、いつもそうじゃない。ねぇKaZ」
「そっすね、俺はもっと早いケド」
「日本は5分前行動が基本なんでしょ?」
「・・・すいません、僕いつもバラバラで」
雑談していると始業のチャイムが聞こえた。
いつものようにミーティングが始まり、僕は昨日までの事務雑務が全て終わった事を伝える。
すると、二人が黙り込んだ。
え、僕・・・何かした?
それが顔に出ていたのかKaZが、
「いや、ミスとかじゃねぇよ。あの大量の書類全部片したのか?1日で?」
「はい、最近ミッションなかったので、掃除もしときました」
「あなた・・・出来る子ね!」
「RiSさん、そろそろ良いんじゃないですか?あの件」
「そうね、ReD!遂に独り立ちよ」
「・・・へ?」
一瞬、脳が真っ白になった。
「初単独ミッションだよ、ガンバ」
「あ、はい」
事の重大さに気付いていない僕。
「ことミッションはイレギュラーで入ってきたものだから、特殊なの。クライアントには気遣ってね」
「ミッションも特殊で気遣いが必要かもな。独り立ちには持ってこいだよ」
と、言われてビビりながらUSBを受け取る。
今回はどんな波乱が待っているやら・・・?
新章スタートです。
期待せず、更新お待ち下さい。




