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File 2 Story 8

 目の前でバクダン発言をしたKaZにReDは愕然としたが、気を取り直して食って掛かる。


「・・・な、なんですぐに教えてくれなかったんですか!僕をあんな辛い目にあわせておいて!」


「えー、スパイス欲しかったしー、楽しんでたしー、良いかな?って。てへ☆」


 なんて奴だ。


「そんな理由で・・・。と、とりあえず、詳しくいきさつとか何してたかとかおしえてください」


「そうだな。何から話そうか・・・。まずは・・・」


 と、歩きながら喋り始めた。


 ピノス島での《迷子》からステフも機能しなくなったので、KaZは次の仕事――ミッションであったインド行きを急遽決行することにした。


 帰れる可能性が高いし、楽しいし(自ら立候補しただけある)丁度よく船もある。そしてそのミッションこそがスパイスをGetする事で、クリアしたからステフを繋いでくれる中継所に今、向かうのだという。


「な、なるほど。そんな考えとお茶目のもと、行動していたとは、思いませんでした」


「だろ?俺は頭良いんだよ」


(良い所だけ受けいれましたね)


 と、中心街を歩いていると住宅地に行って、民家のベルを押す。


「えっ?フツーのお宅ですよ?」


「俺の記憶をナメるなよ、ココだから。各時代に紛れなきゃならないんだからフツーのお宅でなきゃダメなのよ」


 と、出てきたのは二人。

 見覚えがある少年と気さくに話しかけてくる女性。


「あら、KaZ久々ァ~。予定より早かったじゃない」


「ちょっとずれこんでな。いやいや、お前、いつの間に母親になったんだよ?母親に似てない可愛いお嬢ちゃんだなー」


「ちょっと、どういう意味よ。失礼しちゃうわね」


 黙っていたReDが気付いた。


「君は――!もしかして村に帰らず、同じ船に!?」


 少女は困った顔をして怯えながら小さく頷いた。


「なんか知らないんだけど、コッチの言葉喋れないくて困ってたから、ついつい拾っちゃったのよ。知り合いなら引き取ってくれない?」


「ああ、分かったよ。ママン」


「お黙りなさい」


 胸いっぱいになっていたReDが口を開いた。


「この子の事は分かりました。それより此処からなら僕ら、本当に帰れるんですか?」


 中継員らしい女性はうふふと笑う。


「あら、新人クン。何事も疑ってばかりではダメよん」


(これまでの出来事を考えればこうもなりますよ)


「モチロン、此処は第五中継地。インドじゃ唯一ステフを世界につなげられるスポットよ」


「第五?」


「そ。迷子さんのインフォメーションてこと」


 然り気無く彼女はKaZを見た。


「ところで、この子はなんて名前だ?」


 話題をそらして、素朴なギモンを返すKaZ。


「彼女に直接聞きなさい」


「ほーい、という訳でなんて名だい?」


 すると、ReDの後ろに隠れてしまう少女。


「ありゃ!俺、女の子だけにはモテるのに!」


「大人の女の子にだけね」


 女性に突っ込まれる。シャーっと威嚇するKaZだ。


「KaZさん、もういいでしょ?あの、もうステフ使えるんですか?」


「ええ、ベース開いてOKよ。あらなに、そんなに急ぎの用なの?」


「はい。別チームへミッションデータを送ってしまいたいんです」


「じゃあ早くしないとね。ちょっとKaZ、ちゃんとパートナーの指導なさい」


 KaZが落ち込んでいたのから帰ってきて、すぐにベースを開いてくれた。


 左腕の上には、久々の社章のホログラム。


 ステフの起動を確認したReDは、保存していた記憶のコピーをJOHのチームに送る。


 無事「転送完了」と表示されたとたん、ステフが喋った。


『遅いっ!てかなんでインドでこのデータ送ってるんですか?みんな心配して探してたんですからね!』


 まさかステフに怒られるとは。キチョーな体験をした。


「かくかくしかじか――色々あったんだよ、とりあえず、落ち着いて」


『KaZ!あなたが付いていながら、なにをやっていたんです!RiSから報告を受けていなかったら今頃――』


「あー!はいはい!分かりましたよ分かりました!今はさっさと彼女と三人、帰りたいんだが」


 KaZがざっくり弁明すると、呆れた溜め息が各々のステフからもれた。


『了解しました』


 KaZが大きな荷物を抱え、ReDは少女の手をとる。


 目をぎゅっと瞑るように言いながら自分も固く瞑っていた。


「いくぞっ!」


 その声で安心感に包まれたが、この先の顛末はReDの予想通りになる。






「もういいよ」


 ReDの声に少女が反応した。


「どこ―――?」


 少女はビックリしてReDにくっつきながらも、物珍しげに会議室を見渡した。


 そこにはもう一人、見たことのない金髪少女がいる。


(わたしよりちょっとお姉さんかな)


 少女が思ったのも束の間、その金髪少女に男二人が向き直った。


「ただいま帰りました!ミッションコンプリートです!」


 KaZに続けてReDが敬礼。


 つられて少女もビシッと姿勢をただした。

立て続けに投稿。

今度はお菊の筆がノリノリ。

爆走天使お菊ちゃん!(他人事)

そろそろfile2も大胆な結末へ・・・?

お楽しみに!!

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