File 2 Story 4
「さぁて、じゃあわしはどっちを占うんじゃ?」
見つめ合う二人。
サクサク進めて帰りたいKaZがReDを差し出す。
「え?・・・いやっここは先パイがっ!!」
「は?お前今まで先パイ扱いした事ないだろーが!」
などと、言い争っていると
「ふむ、お主が年上ならお前じゃ」
と指名されてしまったKaZ
「・・・はい」
老人は徐にテーブルに布を敷き始め、色とりどりの石を取り出し始める。
その25個の石には模様が彫られている様だ。
椅子の上に立ち、石をテーブルの上に放った瞬間運命が決まる。
目を閉じていた老人は驚いた表情でこちらを向いた。
「お主たち、この地に来てからとても容易く事をこなしてきたであろう。だが今からの旅は難が続くぞ、それもとてつもないい災厄じゃな」
要領を得ず、その真剣な表情に詳しく知りたくなってKaZが
「難ってどんなものなんですか?」
「お前たちだけ済むものではない。我らにも影響が出る様な大きな災いじゃ。お主の知人によるものじゃ。けしからん」
(知人・・・?RiSさん?しかいないよな!!あの機会オンチめっ!)
ReDには届かない心の声だった。
「そろそろ話は終わったか?長老な身体が宜しくないのだ」
長がずかずかと部屋の中に入って来て二人の首根っこを掴むと、追い出されてしまった。
「ちぇ、もっと聞き出したかったのにな」
「こんな無茶な事に付き合ってくれただけでもありがたいと思いましょうよ。でもこれからの旅って帰るだけですよね、なんなんですかね?」
話しながらベースにした海岸に向かってとぼとぼと歩き始める。
けもの道を進んでいると、見覚えのある顔の少女に出くわした。
お互いあっと気付いた時だ。
足元がぐらついた。
「きゃっ」
という小さい悲鳴をあげ、少女がReDに倒れ掛かった。
「伏せろ!崩れるぞ!」
少女を傍らに抱えてそのまま地にしゃがみこんだ。
とたんに大地が激しくうねった。
「災厄・・・災厄ってこの事じゃ・・・!」
震える少女と予定にない事態にReDは戸惑った。
斜面を転がってくる土石が当たらない事を願った。
「JOHの野郎、しくじりやがったな!」
「まずいですよ、歴史が・・・」
村の方からも悲鳴があがっている。
「バカ!動くなっお前一人じゃ何もならねーよ!」
ふらつきながら立ち上がろうとしたReDを、KaZは地面に押さえつける。
(今に波が島を呑み込むかもしれない。土石に押し流された人々・・・もしかしたらあの悲鳴がその人なんじゃないか・・)
このままじゃ、全てが変わる!
ReDの恐怖をよそに、新たな問題へと二人は向かっていた。
KaZが先パイ振りを初めて発揮しましたねぇー。この後、どうなるか楽しみですね←




