File 2 Story 2
「あっ。着いちゃった」
KaZのそのスットンキョウな声をきいて、僕は目を開けてみる。
キレイな海原が見える。相変わらず立っているのは砂の上だ。
此処がカリブ・・・
もっと嵐のような海を想像していた。
「ココが、いわゆるピノス島だよ」
「JOHさんの言っていた孤島ですね。早速ステフにスポットを登録させましょ――・・・ところで、KaZさん」
「ん?なんだ?」
振り向いたKaZに一言。
「その巨大な荷物は、いつの間に!?」
「おう。それはな、遡ること一万年と二千年前から―――」
「あ、もういいっス」
パンパンに膨らんだバックパックを背負い、KaZは独自の世界に浸りきる。
暗に触れるなと言うことだろう。
まあ、いいや。
「まずはターゲットを探しますか。日が暮れそうですし」
うむとばかりに頷くKaZに、ミッション内容を再度確認してみる。
「とりあえず、何か知ってそうな長老あたりに話してみるか。サブミッションじゃ、姿は見えちまうし、いつまでもココにいてもなぁ」
「もうその人の記憶をGETしちゃいましょうよ」
「え・・・キャンプは?」
(そのための荷物か―――!!)
「は、ジョーダンとして。お前さん、成長したな。らしくなってきたぜ」
え・・・、KaZさんが他人を誉めているっ(失礼)
「よしっ!行ってみっか、コピーしに」
と言うと、KaZはサクサクと木々の中を分けいって行った。
小さな斜面を越え、少し貧しそうな村に着いた。
第一村人の話では、ここの長は一番奥の石造りの家に住んでいるとの事。
そこまで進んで、ドアをノックしてみると出てきたのは長、本人であった。
「何用だ」
「・・・今、ここをケンキュー及びチョーサしている者でして、貴方のお父様にお話を伺いたく参りました。ご在宅でしょうか?」
(何大法螺吹いてるんですか!KaZさん!!)
(イイんだよ、嘘も方便って言うだろ?)
「・・・。少し待っていてくれ、すぐに呼ぶ」
「「!?」」
KaZもReDもビックリして固まる。
こんなに簡単に、スムーズに進んで良いのだろうか?
そんな一抹の不安を抱えたまま、呼ばれるままに室内へと足を進める。
いやー、安産。楽しかった。
・・・簡単過ぎてすいません。
次回、ご期待あれ!




