醜いもの:中編
「みょん?ここは…」
みょんは目を覚ました。暗い。高級そうなカーペットが敷かれており、人間の家のようだ。目の前には赤い幕が貼られている。
「みょん…なんだみょん…」
みょんは不安になり泣きそうになる。
「やぁ。起きましたか?」
何かが話しかけてきた。みてみると昼に自分を痛めつけたあのキメラゆっくりだ。
「みょ!?みょんを何するつもりなの!?」
「いや。貴方は私から逃げられた初めのゆっくりなのですよ。それを記念して少し違う事をしようかなと」
「や、やめてください!離してくださいだみょん!」
「あはは、別に殺そうというわけじゃない。まぁぼくちゃんの話を聞いてくれたまえよ」
「みょ、何でこんな惨い事をするの!?」
「うん、みんな死んでく時同じ事を言ってた」
キメラゆっくりはゲラゲラと笑う。
「何、くだらない理由さ。うー。ほら、わかってると思うけどさ」
「ぼくちゃん人為的につくられたゆっくりなの。いわばモンスターさ」
「みょ!そうなのかみょん!?」
「なんで気づかないのさ…」
キメラゆっくりは呆れた顔でこちらを見る。
「全てのゆっくりの特徴、力を持っている。こいしのステルス能力だって、ドスのドスパークだって打てるよ。しかもそれぞれを上回ってね」
「多分力もゆーぎより強いし、スピードだってきめぇ丸より早いと思う。ただ…」
「みょん?」
キメラゆっくりは顔を落とす。
「その力の代償なのかはわからないが見ての通り僕は醜いものだ。僕なんかよりまだゲス共の方が可愛くみえるだろうね」
キメラゆっくりは皮肉そうに笑う。
「ぼくちゃんは考えた。どうしたらにんげんや他のゆっくり達に拒絶されずに済むか」
「その結果、この結論に至った」
キメラゆっくりは近くにあった紐を引っ張る。
するとカーテンが開き、殺されていた筈のゆっくり達がたくさん閉じ込められていた。
れいむやまりさは当然としてゆうかにゃんやきめぇ丸、れみりゃやふらん、さくやなどもいた。
ただ、全員目が違った。絶望と恐怖に包まれていた。
よくみると全員首輪をつけられていた。それぞれに番号がふってある。
「ぼくちゃんは人間達にゆっくりを貸し出そうと考えたんだ。僕の能力の一つにゆっくりぬえの物があってよかったよ」
そう話すキメラゆっくりの顔は歪んだ笑顔を浮かべていた。
「や、やだ…こないで…」
「アヒャヒャヒャ…大丈夫だよ、あの中には仲間が沢山いるからね」
みょんはいつの間にか後ろにいたゆっくり達に拘束された。
「みょ!?は、離して!」
みょんは檻の中に放り込まれた。
続くんじゃね?