親は子に似る
とある町の一角にこのようなチラシが張り出されていた。
『ここ最近、珍しい生物の飼育に手を出しては飼いきれなくなり逃がすということをする人が増えています。飼い始めた命には責任を持ちましょう。』
そのチラシの前で二人の男性が話をしている。
「そう言えばお前、珍しい蛇を飼い始めたって言ってたよな。どうしたんだ?」
「あー、思ったより大きくなっちゃったからこの間下水に逃がしちまった」
「お前なあ……」
そんな会話のなされている町のはるか彼方の上空にある、超高度に科学技術が発展したとある星でこのような会話がなされていた。
「そう言えばお前、新しい星に文明を与えたとか言ってたよな。どうしたんだ?」
「あー、思ったより社会が複雑に発展しちゃったからこれからはお前たちの時代だとか言って放置しちまった」
「お前なあ……」
この二つの存在が会話しているすぐ傍にはこのような文字が躍っていた。
『ここ最近、新しい文明の発展に手を出しては複雑になりすぎて放り出すということをする人が増えています。自分の創り出した文明には最後まで責任を持ちましょう。』
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