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「最後の詰め?と動機と木太郎の新推理と単独犯2」



「こんなときに、

 にやにやしていると、呪われるぞ」

 ホウセイが木太郎を脅すと、

 「違う。

 俺が笑っているのは、

 ホウセイと永久の頭の悪さだからな」

 木太郎が平然と言い返す。

 「ふーん...

 まあ、勝手にそう思え。

 で、

 チウメちゃんとアスカちゃんが

あんな喧嘩みたいな状態になったことと、

 アユメの単独犯とがどう関係するんだよ」

 永久が少しイライラしたように言って、木太郎を見る。

 「二人の頭じゃ、

 もう忘れているだろうが、

 アスカちゃんの自殺未遂のいたずらが

今回の鍵のひとつなんだよ」

 木太郎がまた二人をバカにしたように言うと、

 「忘れるわけないだろ」

 「あー、覚えているよ。

 余計なこと言わないで、

 早く、本題に入れよ」

 「へえん!

 驚くなよ。

 例の芝居、

 もとこ先生を殺すフリの芝居を考えたのは、

 実はアスカちゃんで、

 その協力者、

 共犯者じゃないぞ。

 それがチウメちゃんなんだよ。

 で、

 それを知っていてナイフ

を二人には内緒ですり替えたのが、

 アユメなんだ!

 どうだ!

 まいったか」

 木太郎は鼻をほじりながら、

自分の推理に相当自信があるのか偉そうに言った後、

今度は股間まで掻いたのだった。

「意味不明」

と、 

 永久は冷たく言った。

 「木太郎、

 もしかして、

トリプルサプライズだったってことか?」

 木太郎と感性の合うホウセイの方は、

なんとなく木太郎の考えていることがわかり、

 そう言うと、

 「さすが、ホウセイ。

 俺と好みが似ているだけのことはある。

 そう、それだよ。

 今回、

 サプライズ計画を立てていたのは、

 実は3人。

 ひとりがもとこ先生。

 ひとりがもとめ先生。

 そして、

 もうひとりがアスカちゃん。

 アスカちゃんのサプライズ計画は、

 実は最初の予定では自殺だったんだけど、 

 チウメちゃんに簡単に見破られて

失敗に終わったのは覚えているとおりだ。

 そこで、

 アスカちゃんは、

 再度、サプライズ計画を立てた。

 チウメちゃんを巻き込んだのは、

 チウメちゃんのせいで、

 最初の計画が失敗に終わったことと、

 同じ演劇部で仲が良かったからさ」

 木太郎が鼻をほじりながら、自信ありげにそこまで話すと、

 「待てよ。

 もとこ先生のサプライズ計画をどう考えるだよ。

 俺たちは皆殺しにされるとあのとき思っていたんだぞ。

 そんなときに、

 アスカちゃんがサプライズ計画なんか立てる余裕があるかよ」

と、

 永久がもっともな反論をすると、

 「甘いな。

 永久」

 木太郎はそこまで話すと、

 「オオシマだよ。 

 オオシマ!

 今回の悲劇のもとはオオシマなんだよ」

とだけ、真顔で言ったのだった。



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