表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
574/617

「真犯人、そして」


 「じゃあ、言うぞ」

 「もったいぶらないで、

 早くしろよ」

と、

 永久に木太郎がそう言ったところで、

 いきなり、

 部屋の扉が開いたと思ったら、

 「たいへんだー!

 早く来てくれー」

と、

 オチタが大声で扉の向こうから、

叫び声を開けたのだった。

 「どうした? オチタ?

 何があったんだ?」

 ホウセイが大声を出すと、

 「部屋で説明するから、

 とにかく一緒に来てくれ」

と、

 オチタが大声で返事をしたので、

 ホウセイたちが部屋の外に飛び出すと、

 オチタはホウセイたちの姿を確認すると、

 また、

 くそたたちがいる部屋に向かって走っていった。

 そこで、

 ホウセイたち3人もオチタを追いかけた。



 ホウセイたちがくそたたちのいる部屋に着くと、

 血まみれの床と、

 ヒトメのそばで、

 しゃがみ込んでいるくそたが3人の目にはいった。

 「ごめん。

 俺が油断したんだ。

 ヒトメちゃんが何か苦しんでいるみたいだったから、

 口からハンカチーフをはずしたら、

 いきなり、

 舌を噛んだんだよ。

 このとおり、

 けっこう血が出たんで、

 くそたがヒトメちゃんの肺に血が入らないようにしてから、

 

 また、

 バカなことをしないように、

 口にPSPをとりあえず咬ましたんだ。

 とりあえず、

 出血も止まって、

 大丈夫そうなんで、

 何で、そんなバカなことをしたのか、

 彼女に訊いても、

 泣いてるだけだから、

 くそたに言われて、

 ホウセイたちを呼びにきたんだ。

 この様子だと、

 彼女が犯人だったのか?」

と、

 オチタが早口でホウセイたちにそうなった状況の説明と質問をしたのだった。

 すると、

 ホウセイたちは顔を見合わせた後、

 「大丈夫そうだな。

 オチタ、

 もう少しここで待っていてくれ。

 ただし、もうこんなドジ踏むなよ。

 今度は俺たちはこの部屋の前にいるから」

と、

 ホウセイがオチタの質問には答えず、

それだけ言って、

 「くそたも頼んだぞ」

 「もう少しの辛抱だ」

と、

 木太郎、

 永久がそれぞれ言って、

 3人が意外に冷静だったために、

ぽかーんとしているオチタを置いて、

3人はその部屋を出ていった。


 

 3人は、 

 前の部屋に入って、鍵を閉めると、

 今の突然の出来事で元気を取り戻した木太郎が、

 「狂言か...

 で、永久、

 もうひとりの犯人はヒトメだったのか」

と、

 ヒトメのことを呼びつけでそう言うと、

 永久は黙って首を横に振ったのだった。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ