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「今度こそ辿りついた真相?木太郎の推理の致命的欠陥」


 「話しを最後まで聞いてから、何か言えよ」

 ホウセイに横から自分の推理がおかしいと言われて

少し興奮した木太郎が鼻をひくひくさせながら言うと、

 「悪いと思うが、致命的だと思うからな。

 今のところは。

 つまりな、

 アスカちゃんたち二人が、

 例の無線機を見つけて、

 もとこが、

 もとめ先生を元整形デブだったことがみなに知られたこと

を理由に自殺にみせかけて殺すことを知ってしまい、

二人は初めてもとこに殺意をいだいた

というところだ。

 もし、

 それが動機のひとつなら、

 二人がもとめ先生を自殺に見せかけて殺すことはしない。

 それじゃあ、

 もとこと同じことだからな」

 ホウセイがもっともらしく話すと、

 「それはだなあ。

 二人がもとこを殺す計画を立てて、

 それをもとめ先生に話したら、

 もとこを殺すことを反対されたから、 もとこを殺す以上、

 計画を知られたので、

 もとめ先生の口を封じることにしたんだよ」

 木太郎はかろうじて反論はしたものの、その鼻がひくひくしていて、

自分でも説得力がないと自覚しているようだった。

 すると、

 永久が、

 「木太郎も自分でも今話したことがおかしいことに

気づいてるんだろう。

 顔を見れば、わかるよ。

 今、俺は木太郎の推理を聞いていて、

気づいたんだけど、

 アスカちゃんとチウメちゃんがあれほど、

敵対しているのは、単なる芝居じゃなくて、

 もとめ先生が本当に自殺したことにあるんじゃないのか?

 これまで推理してきたことから、

木太郎のその先の推理は俺にも予想はついていて、

二人がもとこ殺しについては共犯だったとは思うけど、

 もとめ先生を自殺させたことについては、

二人のどちらかだけの意思なんじゃないかな」

と、

 永久が自分の考えを話してから、

 木太郎とホウセイの顔を順に見ると、

 「もう答えは出たも同然じゃないか」

と、

 ホウセイがぽつりと言ったのだった。


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