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「辿りついた真相?と呆れるホウセイ」


 「あのなあ。

 俺がさっき説明したように、もとこのノートパソコンのデータがほとんど消されていたんだよ。

 悪魔がもとこを殺したいと思った動機は、

 脅迫されて何か命じられたからじゃなく、

 脅迫の内容にあるんだよ。

 本当、ピントはずれのことを言うよなあ」

と、

 ホウセイが呆れたような表情で木太郎の顔を見ながら言うと、

 木太郎は、今度は鼻をほじりながら、 「どこがピントはずれなんだよ。

 よく俺の話しを聞けよ。

 俺が何で永久を呼び戻したかわからないのか?

 まあ、その顔はわかってないよな。

 いいか。

 普通、

 脅迫されて何かをするように命じられたら、

 脅かされた方が、

 命じられた行為をする代わりに、

 その脅迫内容の証拠となるものを返してくれとか、

 何か、

 見返りの条件をつけるんじゃないか? 永久は少し抜けたところがあるし、

 脅迫された内容もたいしたことじゃないから、そういう駆け引きをしなかっただけなんだろうけど、

 今回の犯人は頭がいいんだから、

 その辺の取引をもとことしたんじゃないか?

 ホウセイの意見では、

 永久の場合と違って、

 犯人が脅迫されていた内容は、

 もとこを殺したいほどの内容だ、

ということなんだろう。

 

 だったら、

絶対、証拠となるものを返してもらうよう、

 もとこと取引したはずだよ。

 違うか?」

と言い返すと、

 「あー!

 そうか!

 あのとき、

 もとこに俺の画像を消してくれって、

 頼めば良かったなあ」

と、

 永久が、

 たった今気づいたような感じで

そう言うと、

 「ああ、そういうことか。

 悪かった木太郎。

 だったら、

 もとこのノートパソコン内のデータは

犯人のいるところで、

 もとこが消したのかなあ?

 でも、

 全部データを消す必要あるかな?」

と、

 ホウセイがそこまで話して、

 考え込むと、

 木太郎は、 

 今度は股間を掻きながら、

 「もとこはスペアのSDカード

を持っていたから多分消したんだよ。

 実際、

 ホウセイが貰うはずだった、

 SDカードも消えていたんだろう。

 俺の考えだけど、

 もとこは、

 SDカードを最低2枚持っていて、

 脅迫されていた人間、

 つまり犯人に1枚返して、

 念のため、

 犯人から言われて、

 パソコン上のデータも全部消したんじゃないのか。

 それでだな。

 ずる賢かった、

 もとこのことだから、

 他にも最低1枚あったSDカードは

まだ処分なんかせず、

 今も、

 もとこの部屋にあるんじゃないか。

 俺はオオシマには渡していないと思う」

と言ったのだった。



 


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