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「似たような推理の末に4」


 「そう、そこが今回のポイントの一つなんだ。

 今、話した推理どおりなら、

 レイカちゃんが持っていた偽物のナイフには

血がついていたということは、

 もとめ先生が自殺後、

故意に血がつけられたことになる。

 まるで、

 もとめ先生が自殺した際に、

 偽物のナイフが床に落ちていて、

 それにもとめ先生の血がついたかのように」

 くそたがそこまで話すと、

 「なんで、そんな小細工を」

と、

 ホウセイが横から口を出すと、

 「もとめ先生が最初に持っていたのは、

偽物のナイフだからさ。

 だから、

 そのナイフが自殺現場になったくそたの部屋にない

と不自然だからさ」

と、

 くそたがそこまで話すと、

 今度は、

 永久が、

 「何故、犯人はもとめ先生に本物のナイフを...

 あ、そうか。

 もとめ先生には、

 自殺をするフリだけだと約束していたから、

 偽物のナイフじゃまずかったわけか?

 でも、

 アユメちゃんとアスカちゃん、

 俺とくそたが部屋を出なかったなら、

 どうやって、

 もとめ先生を騙して、

 本物のナイフを奪わせる気だったんだろう」

と、

 永久が話したところで、

 「あっ、そうか」

と、

 ホウセイが声を上げたのだった。



 「悪魔にとっては、

 アユメちゃんとアスカちゃん、

 俺とくそたが部屋を出ようが、

 そのまま、

 部屋にいなくても、

 関係なかったんだ。

 自分だけ、何か口実をつけたり、

そっと、くそたの部屋を出て、

 本物のナイフをキッチンに取りに行き、

もとめ先生から奪ったナイフをもとめ先生が奪いやすい場所に

すり替えればいいだけだからな。

 で、

 俺が置き忘れたナイフは運悪く、

 目立つところにあって、

 悪魔に取られてしまったわけだな。

 後は、

 もとめ先生との打ち合わせどおり、

 もとめ先生が悪魔から再度ナイフを奪い取り、

 自殺するフリをさせて、

 実際は、

 自殺させるつもりだったわけだな」

 そこまで、

 ホウセイが話すと、

 「なら、

 犯人は一人でもいいんじゃないか?」

と、

 永久が言うと、

 「たしかに、理屈の上ではな。

 でも、明らかにヒトメちゃんとチウメちゃんは

嘘をついている。

 もとめ先生が自殺するフリするなら、

 誰かがいる前、

 少なくとも二人いる前じゃないと意味ないからな。

 ヒトメちゃんがトイレに入っている間に、

 もとめ先生が自殺するというのはおかしんだ。

 実際は、

 もとめ先生は悪魔から本物のナイフを奪って、

 それを偽物だと思い込んで奪ってから、

 最低、

 二人の人物のいる前で手首を切ったんだよ。

 そうじゃないと、

 自殺のフリの意味がないだろ。

 で、

 そのときいたのが、

 一人が悪魔で、

 最低ひとりは、

 ただの証人のはずの予定だったんだろうが...

 うーん...」

 ホウセイはそこまで話して、また、考え込んだ。


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