「もう一人の悪魔2?」
「そこなんだよ。
ナイフの移動については、
考えが、
二転三転したけど、
結局、
今までの考えでは、
まず、
偽物のナイフはアスカちゃんともとめ先生が持ち、
本物のひとつが、
チウメちゃんの部屋で、
もうひとつが、
俺がホウセイから預かったナイフ
ということだったよな。
でも、
そうじゃなくて、
もとめ先生が持っていたのは、
本物で、
俺がくそたから渡されたのが、
偽物だとしたらどういうことになる?」
ホウセイが永久の反応を確かめるように言うと、
「どうなるって、
それはもとめ先生も騙されて
自殺のフリをさせられたということか?」
と、
永久がまだ信じられない、
という顔で言うと、
「そういうこと。
もう一人の悪魔の計画は、
もとめ先生がもとこを殺して自殺したことにしよう
と考えていたんじゃないのか、
って俺は急に思い始めたんだよ。
ここにいる生徒が無傷で済むのはそれしかないからな」
「なるほど、
たしかに、
俺たち全員というか、
ここに生徒に責任が及ばないようにするには、
それしかないと、
誰だか忘れたかそんな話題がでたことあったな。
でも、
そうなるとだな、
もう一人の悪魔は...」
永久は、
二人の人物を思いうかべたものの、
もう一人の悪魔が仕組んだ計画が理解できず、
腕を組んで考え込み始めたのだった。