「ホウセイの閃きとオチタの疑問」
ホウセイの話しを聞いた、
オチタは、
「まあ、
そういうオチはよくあるし、
アスカちゃん、
チウメちゃんが共犯なら、
ホウセイが芝居を思いつかなくても、
チウメちゃんが芝居を提案すればいいわけだから、
その点は理解できるけど、
木太郎とホウセイが先にもとこの計画に気づいて、
もとこをベッドに縛りつけることまでは、
二人でも予想できなかったはずだぞ。
この点はどう説明するんだ」
と言うと、
すると、
ホウセイは、
予めその点を考えていたのか、
「二人の計画では、
もとこの計画を先にみんなに話し、
俺たちがしたように、
もとこを全員で縛り上げてから、
その後のことを殺人肯定派と否定派の二つのグループに分けて、
ああいうことになることを計画していたんじゃないのかな」
と、
言葉の割には自信満々の表情で話したのだった。
永久はホウセイの話しを訊くと、
「なるほど、
アスカちゃんとチウメちゃんは、
俺とかホウセイたちに関係なく、
もとこの計画を話す気だったわけか。
だけど、
その前に、
ホウセイたちがもとこの計画に気づき、
もとこをベッドに縛りつけた
というわけだな。
そこは想定外とも言えるけど、
結果は同じだったわけか」
と言って、
頷いたのだった。
しかし、
永久とは反対に、
オチタが首を傾げていたのだった。
「おい、どうした?
俺の推理におかしなところはあるか?」
と、
ホウセイが訊くと、
「アスカちゃんとチウメちゃんが共犯だとすると、
誰にもとこを殺す芝居をやらせるつもりだったのかな。
俺が殺人否定派に回ることを予想できたのかな?
まず、そこが疑問だな」
と、
オチタは自分の疑問点を話したのだった。
(続く)