「オチタの疑問とホウセイの閃き」
「永久の推理だと、
アスカちゃんが故意に落とした、
ということになるはずだが、
俺には、
永久の推理が正しかったとすると、
その理由がまったくよくわからない」と、
オチタは自分の思っていることを素直に話した。
すると、
ホウセイが、
「すると、
まさかとは思うが、
実は、
アスカちゃんとチウメちゃんが共犯なんじゃないのかな。
そうすると、
辻褄が合うことが多いんだよ」
と、
ホウセイはオチタの話しを聞いて、
何か閃いたようだった。
「あのさあ、
よく、
一見、
仲が悪そうに見える奴らや、
敵対しているような奴が、
実は共犯だった、
という2時間ドラマがあるだろう。
もしかしたら、
アスカちゃんとチウメちゃんが
お互いに疑り合っているような言動をしているのは、
お芝居じゃないのかな。
二人とも、
演劇部だし。
それに、
仮にだよ、
もとこの計画だけじゃなく、
もとこが撮影した例の裸の画像を二人が見たとしたら、
あのおとなしそうなチウメちゃんにも
もとこへの殺意が生まれてもおかしくないんじゃないかな。
少なくとも、
この事件が起きるまでは、
二人が凄く仲が悪いという感じではなかったからな」
と、
ホウセイはアスカ、チウメの共犯説を話し始めたのだった。