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「ナイフの移動についての異論」


 

 ホウセイがくそたの顔を見たとき、

 くそたが首を傾げていたので、

 「どこか今の俺の考えで違うところがあるのか?」

と、

 ホウセイがストレートに訊くと、

 「俺の考えではひとつな。

 それは、

 俺がホウセイに渡して、

 ホウセイが食堂に落とした

とか言っていたナイフについてだ。

 いいか。

 もし、

 ホウセイの話したとおりなら、

 ナイフは食堂の床に落ちたままになる。

 しかし、

 食堂の床にあったナイフを拾えた人間が

果たしていたか?

 よく思い出せよ。

 ホウセイが土下座して、

 しばらくしてから、

 木太郎とおちたを除く8人の生徒は、

もとこの部屋に行った。

 もとこは、

 もとこの部屋で縛られていて、

 もとめ先生は207号室だった。

 まず、

 この時点で、

 ホウセイが落としたナイフ

を拾えた人間はいない。

 次に、

 アスカちゃんの提案で、

 俺と永久とアスカちゃんと

アユメちゃんとヒトメちゃんは

アユメちゃんの部屋に行き、

 ホウセイ、木太郎、おちた、

チウメちゃん、レイカちゃんは

もとこの部屋に残った。

 そして、

 アユメちゃんたちの部屋に行った俺たち5人は、

 しばらくしてもとめ先生がいる207号室に行って、

 すべてをもとめ先生に話し、

 その結果、

 おちたがもとこを刺すことになった。

その後だよ。

 ホウセイ、木太郎、おちた

を除く7人ともとめ先生が俺の部屋に来たのは。

 だから、

 ホウセイが食堂に落としたか置き忘れたナイフは

俺の部屋に移動するわけはない。

 違うか?」

 くそたの言葉に、

 ホウセイも木太郎も考え込むと、

 まず、

 木太郎が鼻をひくひくさせながら、

 「ホウセイが土下座のとき、

落としていなかったとしても...。

 ホウセイはくそたの部屋には行ってないから、

ホウセイがくそたの部屋にナイフ

を落とすことはありえない。

 うーん?

 たしかに変な話しだな」

と言うと、

 「うーん?

 そういえば、そうだな。

 だとすると、

 俺が土下座して、

 8人でもとこの部屋に行くときに

 誰かが俺がくそたから預かったナイフ

をそっと拾って黙っていたのかな?」

と、

 ホウセイはそうは言ったものの、

自信はなさそうだった。


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