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「ヒトメの再事情聴取3」



アスカがそう言ってヒトメを睨みつけると、

 ホウセイも木太郎も

わざとヒトメを睨みつけた。

 すると、

 「あたし刺してもいないわよ。

 そのことは、

 レイカもチウメも信じてくれたから」

 ヒトメが口を滑らせたので、

 「レイカもチウメも信じてくれた?

 どういうこと?

 それじゃ、

 3人がいるときに、

 何かあって、

 ヒトメちゃんともとめ先生がもみ合って、

 ナイフがたまたま、

 もとめ先生に刺さったってことなの?」

と、

 ホウセイがわざと言うと、

 「ホウセイくん、違うわよ。

 さっき、

 ヒトメは、

 レイカもチウメも信じてくれた

って言ったでしょう。

 ということは、

 ヒトメがもとめ先生を刺したときは、

 あの二人は現場にいなかったのよ。

 チウメもレイカもヒトメの性格を知らないから、

 ヒトメの嘘を簡単に信用したんでしょう。

 本当は、

 あんたがやらかしたんでしょう」

と、

 アスカが、

 またヒトメを追いつめると、

 「ごめんなさい。

 嘘はついたけど、

 あたしは、

 もとめ先生を刺してはいないのよ。

 信じて!

 本当は、

 あたしが我慢できなくなって、

 もとめ先生を一人だけにして、

 トイレに入ってる間に、

 もとめ先生が自殺しちゃったのよ。

 これが本当なの。

 あたしは刺してはいないのよ。

 あたしは人殺しじゃないから」

と言って、

 ヒトメが泣き出したが、

 アスカはこのときはヒトメでも容赦はなかった。

 「泣いてもダメ!

 あんたが刺してないなら、

 何で、

 あんたもチウメも嘘を言うの?

 その理由をきちんと話さない限り、

 あたしは許さないから」

とさらにヒトメを追及した。

 すると、

 「ごめんなさい。

 でも、

 本当に、

 私はもとめ先生を刺してないの。

 最初は、

 あたしとレイカで

もとめ先生のことを看ていたんだけど、

 レイカが自分の部屋に用事があるって行って、

 あたしともとめ先生だけになっちゃったのよ。

 あたしはその前からトイレに行きたかったんだけど、

 なかなか二人が戻って来ないので、

 あたしが我慢できなくなって、

 もとめ先生を一人だけにして、

 トイレに入っちゃったのよ。

 それで、

 あたしがトイレに入っていたら、

 チウメとレイカの叫ぶ声が聞こえて、

 慌てて、

 トイレを出たら、

 もとめ先生が、

 もう自殺した後だったの。

 それで...」

 また、

 ヒトメが泣き出したが、

 「泣くのは後よ。

 最後まで話しなさい」

 アスカがまた追及すると、

 「ごめんなさい。

 それで、

 あたしがトイレから出てくるなり、

 レイカがあたしに向かって、

 そこまでおバカだ

とは思わなかった

って結構大きな声で言ったのよ。

 あたしはそのとおりだから、

 黙って謝ったんだけど、

 チウメが逆に怒って、

 レイカにあんたの方が、

 もっとオオバカよ

って言って二人が喧嘩になって、

 レイカが床に落ちていたナイフとスコップ

を拾い上げたの。

 そうしたら、



 「やっぱり、

 あんたが犯人だったのね」

って、



 チウメが、

 よくわからないことを言いだして、

 チウメも部屋に入ったスコップを拾ったの。

 そうしたら、

 レイカが、



 「私にそんなことできるわけがないでしょう。

 そういう、あんたこそ犯人なんでしょう」



というようなことを言って、

 一人でスコップと剣を持って、

 逃げ出しちゃったのよ」

 ヒトメはそこまで話すと、

 また、

 泣き出した。


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