「木太郎の推理とホウセイの反論」
木太郎は笑いながら、
「こういうことなんだよ。
もとこが
最初にもとめ先生の本物のナイフと、
チウメちゃんの偽物のナイフを交換したんだ。
おそらく、
計画を実行しやすくするためにな。
他方、
もとめ先生は、
いつかはわからないが、
自分のナイフがすり替えられたのに気づいて、
自分の偽物のナイフともとこの本物のナイフをすり替えたのさ。
そうなると、
結局、
チウメちゃんのところにはもとめ先生の本物のナイフが、
もとめ先生のところには、
もとこの本物のナイフが、
そして、
もとこのところには、
チウメちゃんの偽物のナイフが。
まあ、簡単なことさ」
と
自分の意見を話した。
「でも、
それでもとめ先生が自殺するかな。
自分がもとこにすり替えられたナイフが
誰のものかはわからないんだからな。
それよりも、
俺は、
あの3人、
ヒトメちゃん、レイカちゃん、チウメちゃんの行動
を不審に思うな。
もとめ先生が結局自殺するような精神状態なのに、
チウメちゃんと二人だけにしたり、
チウメちゃんはもとめ先生を一人だけにしたり、
また、
3人バラバラに隠れていたり、
何かおかしいんだよな」
ホウセイがそう反論すると、
おちたが、
「うーん?
どっちの話しもよくわかるんだけど、
どっちも決めてには欠くよなあ」
と
呟くように言った。