「もとめの部屋3」
「あれ?」
木太郎が一生懸命ドアノブを引くが、
トイレのドアは開かなかった。
「鍵が中からかかっているんじゃないの?」
「えー、ということは...」
7人は顔を見合わせる。
7人はトイレから一旦離れてひそひそ話しを始めた。
「間違いないわ。
誰か最低一人は隠れているわ」
「ドアぶちこわそうか?」
「でも、
ヒトメだったからかわいそうよ」
「とは限らないだろう?」
「だから、ヒトメだったらよ」
「じゃあ、
先に、
ヒトメでしょうって声かけて返事がないなら
壊しましょうよ。
ヒトメなら、
あたしたちの声で出てくるわよ」
「そうよ」
「そうしてね。
くそたくん」
「よーし」
今度はくそたが先頭になって、
アユメとアスカがトイレの中に向かって声をかけた。
「ヒトメいるの?」
「もう大丈夫。私アスカ」
「私はアユメ!」
「大丈夫だから、出てきなさい」
「ヒトメ!
出てこないと殺されるわよ!」
「ヒトメ、私たちを信じて」
しかし、返事がなかったので、
「ドア、ぶちこわすからどいてろ!」
くそたがスコップを振り上げて、
ドアのノブのそばを思いっきり、ぶったたいた。