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「フリダシに戻る?2」
「やっぱり、フリダシだ。
レイカには動機がない!
動機があるから、
俺は、
おちたを疑ったんだ」
と、
木太郎がそう言うと、
アユメが、
「レイカに動機が思い当たらないというのは、
認めるわよ。
でも、他にいないのよ。
犯人の条件に合うのは?
やはりレイカじゃないの?」
そう、言い返す。
「それに、
動機なんてそう簡単にわかるもんじゃないわよ」
アユメがそう付け加えると、
「結論はそれしかないのかなあ」
と、
おちたが、残念でもあるように、
また、
自分の疑いが晴れて、少しほっとしたような感じでつぶやく。
「すっきりしないけど、
やっぱりそうかなあ」
と、
アスカもアユメの見解で仕方がないような言い方をする。
しかし、
木太郎は、
「俺は違うと思うなあ」
と、
理由を説明できずに、そう言って、首を捻る。
「よし、
それなら、アユメちゃんに賭けてみるか?」
と、
ホウセイは思いきってそう言った。