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「真犯人?」
「どういうことだよ」
木太郎がホウセイに訊く。
「もしかしたら、
あの二人も騙されたんじゃないのか?」
「レイカとチウメが?」
ホウセイが答えると、
アユメが首を傾げる。
「じゃあ、騙したのは?」
今度はアスカが訊くと、
「もとめ先生じゃないかな」
と
ホウセイが答える。
「でも、動機は?」
「皆殺しさ」
木太郎の質問に答えた、
ホウセイのその一言にみんな驚いたが、
一番驚いたのはおちただった。
「まさか、あのもとめ先生に限って」
おちたは、
また頭がクラクラしてきた。
「そういえば、
おちたくんの演技もクサかったけど、
もとめ先生の演技もクサかったのよ」
アスカがそう言うと、
「おちたほどクサくはないけど、
ちょっと、おおげさだったあ」
木太郎が鼻をひくひくさせながら言う。
「じゃあ、この後どうなるのよ」
アスカがそう言うと、
「俺たちが事実上閉じこめられている間に、
オオシマが動く!」
と
ホウセイが
またとんでもないことを言いだした。