「もとこを自白させる?」
くそたは、
もとこの猿ぐつわをはずすと、
「生徒を殺して、
妹のせいにするなんて
よくも教師が考えたもんだな」
と言って、もとこを睨みつけた。
「そんなあ。
木太郎くんたちの勘違いよ。
人殺しなんか知らないわ。
多分それはもとめがあたしをはめたのよ。
そう、もとめよ」
と
もとこは、
アユメが心配していたようにシラをきった。
「じゃあ、先生。
オオシマさんはどこ」
と
アスカがわざと知らないフリをして訊くと、
「家でしょう。違うの」
と
また、シラをきった。
すると、
アユメが
「オオシマは地下に閉じこめたわ。
そして自白したのよ。
あんたに命令されたって」
と言うと、
もとこが一瞬ひるんだように見えたが、
「わかったわ。
本当のことを言うわよ。
オオシマが主犯なの。
あいつは悪魔なの。
オオシマは私を犯して、
美少女ともとめを
この屋敷につれてくるよう私に命令したの。
アイツは獣!
従順な執事の仮面を被った悪魔なのよ」
と
もとこは口からでまかせを言った。
「主犯が先生って言うのは嘘なの?」
と
アスカがわざと訊くと、
「嘘よ。
アイツは大嘘つきなのよ」
と
またデマカセを言う。
「あのー、先生、俺は男なんですが、
俺も犯されるんですか?」
と
永久がふざけて言うと、
皆大笑いした。
「いえ、
男子は女子をここに集めるためのおまけみたいなもの」
もとめはまたデマカセを言った。
「ふーん。
じゃあ、オオシマが主犯で、
先生はその命令に従っていただけなのね」
と言って、
アユメが念を押した。