「二度目のテスト」
第3弾ゾンビに間違って
投稿したものと同じです。
「木太郎くん、ホウセイくん1分遅刻ですよ」
ともとこに言われて、
慌てて席についたとき、黒板が目に入った。
なんと、さっきの答案用紙すべてが貼り付けてあったのだ。
「えー、これから、二問目を出しますが、
一問目のように黒板に貼り付ける場合もありますので
答案はよく考えて書いてください。
問題を解き終わったらですが、前にきてみんなの答案をみてよろしいですよ、
では、今2時33分だから、3時34分まで、
要領は一問目と同じ、終わったら部屋に帰っても、
黒板の答案を見ても好きなことしていいですよ。
では、机に既に用紙してある問題を始めなさい」
ともとこは一方的に話をして何かの本を読み始める。
自分の答案が他の生徒に見られるかもしれない
と思っただけでかなりの生徒が動揺したが、
くそただけはすぐ問題を見る。
「もし、今回選ばれた生徒の中からあなた以外の誰か一人に
生まれ変わらないといけないとしたら、
あなたは誰を選びますか。名前と理由を簡単に書きなさい」
くそたは
「永久です。もてるから、
ただし、合宿に来る前の彼です」と書いてすぐ提出し、
さっさとゲームをしに部屋に戻る。
続いて、
おちたも今度は素早く、
くそたと同じような回答をして提出する。
ホウセイは
「自分以外は絶対イヤです。何故なら自分が一番好きだからです。」
木太郎は逆に
「姿形は男なら誰でもいいです。理由は僕の心は普遍だからです」
と訳のわからない解答を書いた。
永久は周りを見回しながら
「ホウセイくんです。理由は僕の好きな顔ですから」
と書いてしまった。
実は、可もなし不可もなしの顔だからと書きたかったが、
黒板に張られるとまずいのでそう書いてしまったのである。
アユメとヒトメは黒板に張られるのを予想して、
互いに相手の名前を書いた。
理由はかわいくて、頭もよくて性格もいいからだと。
チウメは
「アスカさん。いつも堂々としているからです」
と正直に書いた。
アスカは
「永久くん。
男に生まれるなら彼しかないでしょう。
今はわざとダサくしてるようですよ。
誰かさんのせいで」と、
余計なイヤミまで書いてしまう。
レイカは迷い焦る。
「あと10分です」
とのもとこ先生の声に冷や汗が出てきた。
「あと5分ですよ」
との声にしょうがなく、
永久とも思ったが、
やっぱり、
黒板の関係で女の方が無難だと、
「アスカさんです。きれいで抜群のプロポーションが素敵です」
と書いて提出した。
そして、木太郎、ホウセイはもとこの顔を見ていたいがために、
前回と同様、
答案は出来ているにもかかわらず、
ぎりぎり最後の五秒で提出した。
全員が部屋を出ると、
チウメを除く四人の女子と目的が明らかに違う
と思われる木太郎とホウセイが黒板を覗きに来た。
「全員かと思ったら違うのね。
じゃあ、みなさんどうぞごゆっくり。
そうそう、次は4時30分、ここに来てね。
それまでゆっくり見ててもよろしいわよ」
とにやりと笑ってそう言うと、
もとこは下のキッチンに寄り、
オオシマに、他の4人にも次の集合時間を告げて回るよう言って、
今回の分の解答用紙をだけを持って教室を出ていった。
そして、
木太郎とホウセイももとこの後を追うように教室を出ていった。