「いきなりテスト2」
くそたが早く出ていったのを見ておちたは考えた。
よし、これだ。
「くそたと永久です。
くそたは
ゲームに夢中でやる気がないからです。
永久は
ある噂を信じていてやはりやる気がないですからです」と。
そこまで考えたはいいが、
くそたのフルネームはすぐ書けたが、
永久の名前が思い出せず、
悩みまくっていた。
永久は、
「僕とくそたです。
僕は何故かやる気がないからです。
くそたはゲームばかりやっているからです」と。
永久は漢字でフルネーム書いて提出した。
女子の方は
アスカ以外はかなり時間がかかった。 まず、
アスカが
「私以外です。
私の能力や美貌が抜けていることは間違いありません。
その他の方のことはよくわかりません」と、
問題文から絶対に不正解な内容の答案を書く。
そして、
チウメは悩んだあげく
「私と永久さんです。
私はここが怖いからです。
永久さんにはやる気が感じられません」
と二人のフルネームを漢字で書いて答案を提出した。
ヒトメとアユメはさらに悩んだ。
「あと10分ですよ」と、
もとこに言われ、
ヒトメは、焦って、
「ホウセイくんとレイカさんです。
ルックスに特徴がないからです」
と結局フルネームでそう書いた。
アユメは、
「くそたくんと、チウメさんです。
くそたくんはゲームに熱中していて
明らかにやる気がないからです。
チウメさんはおどおどしているので、
体力がもたないと思うからです」と、
やはり漢字でフルネームで書いた。
木太郎とホウセイは答案が既に出来ていたので、
レイカだけがなかなか答案を書けなかった。
一人は決まっていたが、
もう一人がなかなか思い浮かばなかったのだ。
「あと3分です」
ともとこに言われ、
「自分です。
はっきり言って、
勉強には自信がないからです。
もう一人はくそたくんです。
ゲームに熱中してるから、
多分勉強は苦手だと思います」と、
どうにか答えを考え、
やはり漢字でフルネームで書いた。
木太郎とホウセイはまったく同じ。
「木太郎とホウセイ以外
ということしか答えようがありません。
理由はやる気が違うからです」
というような内容である。
本来なら、
問題文から絶対に不正解な内容であるが、
二人は提出時間ぎりぎりまで待ってから、
自信を持って答案を提出した。
もとこは
みんなの答案を見るとにやりと怪しい笑いを浮かべた。