「ゲーム再開ともとこの油断」
木太郎が穴の中の取っ手のようなものを引くと、
扉が開いた。
「おー、すげえー」
と
くそたが大声をあげると、
いきなり、
木太郎に頭を思い切り叩かれる。
「ごめん」
木太郎がくそたを殴った拍子に、
取っ手を放したので、扉がしまりかける。
慌てて、
ホウセイが足を扉の隙間に入れて、
扉が閉まるのを防ごうとしたが、
扉が閉める力の方が強く足を挟まれてしまった。
「いてて」
今度はくそたが頭をはたき、
木太郎が慌てて、
また、取っ手を引いた。
「しー、
悪魔が上がったくると困るから閉めます。
あれ、何だ」
木太郎が何かしていたが、
みんな気づかなかった。
もとこは、
木太郎の話しを聞かず、
もとめの部屋に行っていたので、
木太郎が隠し扉を開けたことなどを
まったく知らなかった。
木太郎たちが戻ってすぐ、
もとこたちも戻ってきた。
「木太郎の怪談って全然怖くなくて、
つまらないから、また、ゲームやろうよ」
と
ホウセイが言うと、
他の生徒が全員頷いた。
ゲームは再開されたが、
なんと負けたのはもとこだった。
油断したせいもあったが、
もとこは、
実は、
明日の夜のある計画を練っていたのだ、
そのことで頭が一杯なせいもあった。
そして、
明日、
もとめともとこが対決することになった