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「合格通知」
ホウセイは黒い封筒に
白い文字で宛名を書かれた封筒が
机の上に置いてあるのを見て、
確信した。
もとこからの手紙だ。
と。
そして、
中身はもちろん合格通知だった。
封筒に傷を付けないように
スチームを使ってそっと開けると、
ちょっと変わった便せんが1枚入っていた。
合格通知という表題の下に、
合格おめでとう!
合宿がんばろうね!
と書いてあり、
下にもとこの直筆の署名もあった。
転校してきたばかりの巻駒レイカは
合格通知を受け取って動揺していた。
なんで、この私が。
特に褒めてもいないし、
けなしてもいない。
実際、頭もよくないし、大学なんてどうでもいい。
何故自分が?
レイカは例の噂を聞いていたので不安で一杯だった。
一番がっかりしていたのはくそたである。
せっかくあの名作ゲームをじっくりやれる
と思ったいただけに合格には自信はなくもなかったが
何か損した気がしていた。
オチタも合宿で休みがつぶれることに少しがっかりしていたが、
四美将の一人でも選ばれていればその子と仲良くなれる
といい方に考え直すことにした。