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「3日連続の207号室行きか」



もとめは貰ったジュースも飲まずに後悔していた。

 今度負けたら最終日も207号室行きよ

という姉の言葉に思わず、同意してしまったからだ。

 これがいつものずる賢い姉の手なのだが、

つい、ひっかかってしまう。

 とにかく、この回だけは勝たないと、

 姉への復讐計画もパーになり、

姉の生徒達からの信頼もゼロになる。

 とにかく、一巡しないうちに終わらせるような言葉はないか、

考えまくっていた。


 

 他方、

 もとこは余裕しゃくしゃくだった。

今回もとめが負ければ面白いが、

もとめが勝ってもまた明日も明後日も楽しめる。

 もとめの焦っている顔だけでも見ても楽しかった。

 もとめが整形デブというのは大嘘だが、

 もとこともとめが腹違いの姉妹だというのは本当だった。

 父の後妻がもとめとその妹もとえの母で、

 その義母からは結構いじめられたのでもとめが憎たらしくてしょうがないのだ。



 「じゃあ、そろそろ再開しましょう。

 いいわね。

 そこまでバカだとは思わないけど、

 もとめ、念を押すけど、

今回負けたら最終日も207号室行きだからね」

 もとこが言うと、

 「2度あることは3度あるってさ、あはは」

 木太郎が股間を掻きながら笑うと、

 「やめろよ。そんなこと言ってると、オタクがそうなるぞ」

 おちたが木太郎の頭をはたくと、

 「俺には三度はありません」

 木太郎が笑って、今度は鼻をほじる。

 「もうその辺にしなさい。

それより、いい、もとめ、生徒にバカにされてるんだから、

悔しいと思って今回くらいは勝ちなさいよ」

 もとこはプレッシャーを賭けるような言い方をした。

(続く)

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