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破軍のヘルメシヤ  作者: 三重野 創


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時走

「これはもう師走じゃなくて時が走ってるな」

 雲水師匠の動作は、基本的にゆったりしている。


「わたしたちも出逢ってかれこれ一年が経とうとしてるのね」

 ウィルも時間の研究に関しては一家言ある。


「中1のぼくらでさえ速いと思ってるんだから、よっぽどだよ」

 時が未来にススムと、誰が決めたんだ。


「時をゆっくりにさせる理論が発表されないかな」

 精神と時の部屋で修行したら、破軍の戦士たちも格段にレベルアップするだろう。


「アカーキー大佐の話だとさ、どうも人類に対して壮大な実験が仕掛けられてる気がするんだよな」

 ミドルの話はホラ吹きで片付けられない。


『新しい世界は、北伊勢より始まる』

 明治期の大預言者が、この言葉を遺した。


「五大所山の近くにさ、北伊勢富士ってあるじゃない?」

 キョウコの地元には、霊峰富士がそびえている。


「うん、あるわね」

 ハローデン王国にも、ビューティフォー富士山の威光が届いている。


「標高がさ、369メートルなんだよね」

 低山ではあるが、こういう山こそ登るときは要注意だ。


弥勒みろくか・・・」

 終末に降臨すると言われている菩薩様である。


「メシヤ先輩のワシリイ宇宙センターもその辺だったなあ」

 あのような高次元エネルギーをぶっぱなしていたら、時間など簡単にひん曲がってしまう。


「だから危険人物なのよね!」

 ウィルは未知の者に対する嫌悪が、取り切れていない。


「超重要人物だと分かっていても、迂闊に手が出せない。そりゃそうだよ。誰だって我が身が一番可愛いもんさ」




我汝われなんぢおほいなる國民たみし汝を祝《めぐ》み汝の名を大ならしめん

汝は祉福《さいはひ》のもととなるべし

我は汝を祝《しゅく》する者を祝し汝をのろふ者を詛はん

天下の諸《もろもろ》の宗族やから汝によりて福さいはひんと













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