表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
破軍のヘルメシヤ  作者: 三重野 創


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/53

叩け、叩け、叩け!

「獣の血が騒ぐな~」

 メシヤにシメられたミドルであったが、相変わらず血気盛んであった。


(メシヤ先輩のせいで余計な刺激を与えたようだな)


「ミドル、日本も物騒になったものね」

 連日、不穏なニュースが日替わりで起こる。


「これも雲水師匠の修行の内だわ」

 ロードワークは街の治安維持も兼ねている。


「早くなんか起きないかな~!」

(ミドルが一番危険人物ね・・・)



《誰か捕まえてくれ!》

 白昼堂々の強盗である。


 ミドルが立ちはだかる。

「行くなら俺を倒してからにしな」

「なんだ、テメーは」

 素人にしては俊敏なパンチを繰り出した。素人にしては。


「おそい、おそすぎですわ」

 強盗の動きがスローすぎて、うっかり10倍手足が出てしまった。

 ミドルの闘争心を満たすには、あまりに物足りない相手であった。


「おまえやり過ぎだぞ」

 完全にグロッキーである。


「ふうふう・・・。ああ、君たちありがとう!」

 強盗被害に遭った、街の電器店の主人が追いかけてきた。


「銀座電器さん、何を盗られたんですか?」

 ウィルはマニアックな品が揃う銀座電器を贔屓ひいきにしている。


「おお、ウィルちゃん。これはね、ワシが開発したリチウム電池に代わる次世代の二次電池なんだ。それを前から狙ってたみたいでね」

 火災事故の多いリチウム電池。次世代充電池の必要性は、以前から声高に叫ばれていた。ただ、銀座電器のこの親父、一介の小売店主では無い。


「ねえねえ。それよりもこの人、大丈夫かな?」

 強盗にも五分ほどの魂はあるだろう。


「急所は外したぜ」

 ミドルは家電を壊してしまうので、銀座電器には入れない。


「ミドルくん、ここはアレだ」

 銀座電器の社長がこそこそ話す。


「首の斜め後ろをこう、ト~ンと・・・」

「そんな昭和のブラウン管テレビじゃあるまいし」

 キョーコの実家では、現役でまだ視聴されている。地デジチューナーを繋げば、問題なく見れる。


「よっしゃ、やったるぜ」

「加減しろよ~」


 木槌でさな板を小突くような音が響いた。


「あっ、目を醒ました!」

 ウィルは強盗のサングラスとマスクを既に剥ぎ取っていた。


「あ、あれ? 私は一体・・・?」

 男は急に人が変わったように、しゃっちょこばった口調で話し出した。


「叩けば直るって現代でも通用するんだな!」

 奇怪なことをおっしゃる。


 ウィルは男が持っていた身分証を手にしていた。

(こんなまっとうなキャリアの人が、なぜこんな兇行きょうこうに?)


 今年に入って頻発する事件の裏には、プロミネンスが無関係ではあるまい。


















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ