昇る朝日に跪け
「オレたち、一回戦はなんとか突破できたな!」
1日目の日程を終え、戦士村で食事を摂るミドルとススム。
「動きすぎて腹ぺこだ。おっ、ススム。ひとつもらうぜ!」
ミドルは、ススムが食べていたチューリップチキンカレーの具をひとつまみした。
「バカヤロー! お前のがあるじゃねーか!」
ススムは猛抗議した。
「エビフライカレーって美味いけど、2尾しか入ってないじゃん? 物足りなくってさ」
「オレのチューリップチキンは6本も入ってるからな、なんて言うと思ったか~!」
「あんたたち、騒々しいわね」
食堂に現れたのは、ウィルであった。
「ウィル! 来てくれたの?」
なじみの顔に、二人は安堵した。
「あたしのハマグリフライをあげるわ」
同じくカレーを注文していたウィルは、トッピングのハマグリフライを分け与えた。
「うわっ、なんちゅー贅沢!」
「そして、最高に美味い!」
ウィルがまだ3分の1も手を付けていない頃、二人は食事を終えた。
入り口から、亜麻色がかった髪の、背の高い男が歩いてきた。ミドルたちのほうを見ている。
「姫さま、まだこんな奴らとつるんでいたのですか」
孤島で闘った、イーシャナ・バルマンであった。
「つるむもなにも、あたし達は雲水流の兄妹弟子同士よ。お父様にも分かってもらえるハズだわ」
「いいえ! 国王陛下はたいそうお冠です!」
「会話にならないわね」
「バルマンのおっちゃん」
「お、おっちゃん?」
ミドルがあいだに入った。
「順当に行けば準決勝で俺と当たるけど、あんたが負けたら、今回はあきらめるってことでどう?」
「大した自信だな、小僧」
(おい、ミドル大丈夫なのか?)
ススムが耳打ちする。
(心配するなって)
「そうね。そうしようかしら。バルマンが勝ったら、おとなしくハローデンに帰るわ」
「約束ですぞ」
「ただし。ミドルが勝ったら、あなたがいさぎよく帰るのよ」




