ゴジラ対ラドン効果
「ふむ、顔つきが変わったな」
バルマンとの戦いを終えたミドルは、雲水のもとを訪れていた。兄弟子のススムもいる。
「じっちゃんのお陰だよ。オペをしてくれたからさ」
そうは言うものの、ミドルは得意げだ。
「だがな、お前はまだまだ気性の荒っぽいところがある」
教え諭す雲水。
「老師、そうなんですよ! ミドルは喧嘩上等なところがありますからね!」
ススムが師の言葉に反応する。
「ミドルさなあ、お前はテレビの報道番組や討論番組を見てどう思う?」
雲水がいまいち繋がりのわからない質問をした。
「まあ俺もたまに見ますけど、喧嘩ばっかりですよね」
にわかに世間のことにも興味が出てきたミドルが、思ったままに答える。
「うむ。声のでかい相手に負けじとこちらも大きな声を出すと、ロクなことにならんぞ」
「どうして? こっちも気を張らないとやられちゃうじゃんか」
馴れ馴れしさは治らないミドル。
「あちらが攻撃する気満々なのに、同じように応戦してはいかん。その気を削ぐように構えるんじゃよ」
「ミドル、こういうことだよ。お前の好きな『ゴジラとラドン』だよ。お互いが負けないようにと声を張り上げて戦うと、いずれ東京が壊滅しちまうってことさ」
ススムが分かりやすく譬えた。
「あ~、なるほど。それはマズイな」
ミドルは腑に落ちたようだ。
「陽に対しては陰。陰に対しては陽。この心構えでいると不思議と収まりが良いんじゃ」
「うんうん。陰に対して陰だと何も始まらないし、陽に対して陽だと収集がつかなくなるってことだね」
ミドルが自分の言葉で分かるように理解した。
「御名答!」
声の聞こえたほうを振り返ると、桃色の髪の少女が奥からあらわれた。
「ウィル! なんでまたここに?」
「あ~ら、雲水博士はわたしのProfessorでもあるのよ?」




