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五大所山の仙人

 ここは三重県北伊勢市にある、峻峰・五大所山ごだいしょやま

インターネットで全世界が繋がっている現代に、なんとも時代錯誤な山の主がいるそうな。


「てっぺんなら楽なんだけどな~」

 声の主は、必勝ひちかたミドル。わんぱくざかりの中学一年生。

座学が大の苦手で、口より先に手が動く。


 両親は女の子が生まれるとばかり思っていて、ミドリという名前をつけるつもりでいたのだが、男の子だったので急遽変更。ミドルと命名した。

ちなみに、虹の真んミドルは、緑色だ。


 ミドルが「てっぺんなら楽」と言ったのは、五大所山はロープウェイで地上と頂上が結ばれているためだ。


「あれか」

 ミドルが上を見あげる。


 小槍こやりの上に、八角形オクタゴンの建物が構えていた。


「うそだろ・・・」

 ミドルは絶句した。


「あそこまでどうやって行くんだよ!」

 山の主の住処までに、人が歩いてたどり着けるような道は見つからなかった。

ミドルはやいやいまくし立てた。


《さっきから騒がしいやつじゃな》

 そう聞こえたかと思うと、小屋からチェーンが投げ出された。


「サンキュー、じいさん♪」

《バカモノ、ワシには雲水うんすいという立派な名前がある》

 ミドルの軽口を雲水伯楽にたしなめられた。




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