第22話:不安を呼ぶ記憶
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「如月…
わかってるよ、
そんなことは…」
〈わかってる〉
…はずだった
次の日も知美は
学校を休んだ
「‥知美って何組か
知ってるか?」
「たしか…
3-Aだったかと‥」
「先生に知美のこと
聞いてくる」
「待ちなさいよ、漉!
あたしたちも行くわよ」
「俺だけで十分だ」
「あんたたちに
悩みを言ったときに
言ったはずよ!
他に困ってる人が
いたらあたしたちも
手伝うって」
「…わかったよ」
「せんせ〜い!
ちょっと
待ってくださ〜い!」
「早瀬さん。
廊下は走らないこと!
で、どうかした?」
「宮間知美っていう
女の子が何で今日
休んでいるのか
知りたいんですけど」
「早瀬さんは宮間さんの友達?」
「はい」
「……知美さんはね、
留学を考えているの」
「留学!?」
「1年間は
戻ってこられないわ」
「そんな…」
「知美はっ!
知美はまだ考え中
何ですよね!」
「期限は明後日まで。
しかもその日は
宮間さんの
誕生日なの」
「知美のやつ…
……くっ!」
すぐに知美に会いたい。
そう思った俺は
すぐさま学校を出た
「由来君!
待ってください!
私も‥」
「如月さんたちは
授業があるでしょ」
「なら由来君を
とめてください!」
「由来君には、
先生、興味ないの」
「!
先生がそんなこと‥(如月)」
「渚、
今は教室に戻りましょ(罹依)」
「でも、由来君が」
「渚!」
「……はい。」
(知美……
待っていてくれよ‥)
俺はすでに知美の家の前まで来ていた
「はー、はー、はー……」
(ジャーー…)
「ジャー?
‥じょうろ?
……庭からか。
…知美?」
急いで庭の方に
駆け出す
「知美…」
「……漉君?」
「留学…するのか?」
「………研究が」
「研究がじゃない!
お前はそれでいいのか!」
「…漉君、
覚えてる?
私たちが初めて
会ったときのこと」
「‥図書室で知美が
本を読んでいたときのことか?」
「ううん。
もっと前のこと」
「前?
いつ頃だ?」
「6歳‥くらいだったかな」
「そんなまえに
すでに会ってる?」
「よく遊びに来たんだよ、この家に」
「‥思い出せないな」
「‥だと思ったよ」
「え?」
「図書室で会ったとき、
そう私には感じた」
「…なあ、知」
「好きだったんだよ、
ずっと‥」
「…なら尚更だ。
留学なんて止めてさ、
俺たちとずっといようぜ?」
「……不安だった」
「不安?
そんなものな」
「あるよ!」
渚:……………
結依:渚ちゃん?
聞こえてますか?
罹依:無駄よ、結依。
渚:………由来君、
今頃どうしているんでしょうか?
仙里:心配ないですよ、如月さん
渚:仙里君‥
どうしてわかるんですか?
仙里:雲が教えてくれました。
罹依:雲?
仙里:この町の中なら
全部教えてくれます
渚&罹依&結依:
(壊れたかな‥
[仙里・雲英]も)
仙里:…どうかしました?
信じてくれませんか?
………そうですか、
…………グスッ