第八話 ぼくのかんがえたさいきょうのぶじゅつ
今更ながら、登場人物の名前を考えるのが面倒い。主人公がよく上官さんとか、女子生徒さんとか言ったりするのは、ぶっちゃけ作者が名前を決めるのが面倒だからだったりする。
戦った。
戦った。
倒して、殺して、破壊して。
敵は強かった。命を賭けて、限界を超え続けて、ようやく勝てる敵ばかりだった。
膝が折れる。
蹲り、体を丸める。
もう嫌だ。
痛い。寒い。疲れた。
寂しい。
倒すべき敵は、まだまだ遠い。そこへたどり着くための試練は、まだ無数にある。
もう、ここで終わり……?
いい?
いいかなぁ、ヒカリ。
『怖い、私は…明日が、怖い』
……。
あの人は……。
『「いきたいの?」』
あの時も、同じように尋ねた。
『生きたい…っ』
苦しそうに。
振る絞るように。
懇願するように。
あの人は答えたから。
「まだ、がんばる…」
立ち上がる。
『幸せに、生きて…』
幸せなんて、分かんないよ。ヒカリ。
でも、応えたいと思ったから。
まだ。
頑張る。
ついに、終わった。
崩れ落ちる、邪神の亡骸。
この閉じられた封印されし世界は、もう終わろうとしている。
世界に亀裂が走り、震える。
脱出するほどの力は、もうないかな…。
「……」
寒い。
ヒカリに、会いたいな。
「……」
もう、終わりかぁ。
ヒカリが迎えにきてくれるかな?
ひび割れた空に、手を伸ばしてみる。
「……」
何もなかった。
「……ぁぅ」
涙が出た。
死にたくはない。でも、頑張りたかった。
寒いけど。寂しいけど。
あの人のお願いに、応えてあげたかったから。
あの人……ネツ。
ネツは、泣いていた。
「もう、だいじょうぶ、だよ」
泣かなくてもいいよ。きっと、明日は良い日になる。
力が抜ける。伸ばした手が落ちた。
終わり…かぁ。
そうだ。
…ネツは、笑ってくれるかな?
ヒカリみたいに笑ってくれたら。
ナデナデ、してくれるかな?
ギュって、してくれるかな?
寒い―――
―――寂しい。
目が覚めた。
「……」
ああ。
「……」
夢を視ていた。
力を借りている英霊さん――コオリさんの生涯。その全て。
「……」
寂しい。
「……」
寂しい。
パンッ!
両手で、頬を叩いた。
鏡に向かって、笑みを浮かべる。
うん、大丈夫。
大丈夫。
英霊術士教育学校に入学して数日が経った。
授業を受けて、菊乃先生とおしゃべりをして、時々以前会った女子生徒さん――須古百合さんとお話をする。
思ったよりも学校生活は安穏とした毎日で、コオリさんの力を召喚してから、これからの毎日に不安を覚えていた僕は、ほっとした気持ちになっていた。
今日は首都のとあるダンジョンで、僕の全力の測定をする日。
ダンジョンは基本的に壊れることはない。破壊可能なものはいくつかあるが、基本的な床や壁などは、科学者たちがあらゆる方法を試し続けている現在でもなお、傷一つ付けることすらできていない。並外れた頑丈さを誇り、そして世界が外部と遮断されているらしいダンジョンこそ、周囲の被害を気にせずにコオリさんの力を振るえる唯一の場所かもしれない。
測定の相手を務めてくれる人は、驚いたことに世界で最も強いといわれている英霊術士、貫 想さんだ。貫さんへは、僕は正直色々と複雑な思いを抱いている。貫さんは戦友たちのことを広く知らしめてくれた大恩人なのだが、僕の生涯を全て見たという人でもあるので、どうにも顔を合わせるのは恥ずかしいし、視てしまったが故に僕は貫さんにとあることを期待してもいる。
前世の上官さんの英霊術士である菊乃先生が、僕のことをすぐに転生者だと分かった例があるように、貫さんも僕の正体を見抜いてしまう可能性があるかもしれない。だからこそ、もし僕を転生者であると貫さんが見抜いたなら……話を聞くとこによると、貫さんは前世の僕を尊敬して本を執筆してくれたらしいが、最悪のことを考えると僕は嫌悪されたり、蔑まれていたりする可能性もあり得る。
確かに前世の僕の功績は英雄に値するものかもしれないが、それは相手国の軍人さんたちや味方の屍、そして僕が生み出してしまったいくつもの涙の上に成り立った功績だ。決して全肯定されるようなものではない。だから僕は貫さんが僕を断罪しようとするなら……。
『にいちゃん』
――……いや、まだ断罪は受け入れられない。そうなったら、延命を嘆願しよう。みんなが大人になるまで、僕はみんなを見守らなければいけない。みんなの傍にいたい。
「キサラギさん、大丈夫ですか?」
先生に声を掛けられ、自分が思考にのめり込んでいたことを自覚した。
「あ、はい。大丈夫です」
言うと、先生は僕をじーっと見つめた。背筋がぞくりとする。また、この感じだ。先生に見つめられると、時々謎の悪寒がする。
「…そうですか。キサラギさんの体は現在目まぐるしく進化している最中なので、途中で何か問題が起こる可能性もあります。体調など、何か違和感があることがあったらすぐに言ってくださいね」
はい。お気遣いありがとうございます。そう言うと、先生は少し悲しそうな顔をした。
えーっと、うん。
「ありがとう、先生」
先生なのに、良いのかな?そう思いながらも、頑張って敬語を取っ払ってお礼を言うと、先生は微笑みを浮かべて僕の頭を撫でた。
撫でられることは気恥ずかしくも、暖かい。個人的には好きだ。とは言っても、好きという程度であって……。
必死に堪えなければ、涙が出てしまいそうになるほど、嬉しくなるというものではないはずだ……。
「……ぁ……ぅ」
コオリさんの記憶を視た後なので、少し感傷的になってしまっている。手の平から伝わる温もりが、嬉しくてたまらない。
心がすごく掻き乱されるので、できれば、止めて欲しい。そういう思いをこめて先生を見つめてみると、先生は不思議そうな顔をしてから、頭を撫でることを続行した。
ええぇ……。
首都のダンジョンへは、転移門を経由すれば一時間も経たずに行くことができる。
ここら辺はかなり田舎な方なので転移門はなかったのだが、敵対的な異世界生物が湧いて出てくるダンジョンができてからは、その緊急性故に急ピッチで転移門が建設されたらしい。
この転移門は異世界の空間魔法などを取り入れて建設された、瞬間移動を行うことができる施設だ。建設に莫大な費用と貴重な素材を使う上に、その維持にも大量のエネルギーを消費するのであまりたくさん建てることはできないのだが、この技術は流通革命というものを起こしたらしく、海上運送や旅客機の必要性を80%ほどなくしたらしい。
「これが首都東京……」
まるでSF小説のような街並みだ。たくさんの人に、行き交うたくさんの自動車。映像などでは知っていたが、改めて見るとすごい。
「測定が終わったら、少し街を観光して行きますか」
「良いんですか?」
とても嬉しいことなのだが、僕はお金を持ってきていない。ここに来る交通費は経費で賄われているらしいが、流石に観光は経費ではできない。それにここへは測定のために来ているので、そういった娯楽を行うのは…――。
「良いのです」
先生はきっぱりと言い切った。
「お金は気にしなくて良いですよ。使い道のない無駄な私産は、生涯をかけても使い切れないほどありますし、現在も増え続けています。キサラギさんと楽しい時間を過ごせるなら、いくらでも使っても惜しくはありません」
うーん。こういうのを、いけめんというのだろうか。先生のとても頼れる大人な雰囲気でそう言われてしまうと、なんだかズルズルと頼りっきりになってしまいそうだ。気を付けないと。先生はこういった所に初めてきた僕のことを気遣ってこう言ってくれているが、観光などをしてしまうのは教師的にはグレーゾーンなはずだ。先生のためにも、僕は断らなければいけない。
不意に先生はくすりと笑い、しゃがんで僕と目線を合わせると、僕の頭を撫で始めた。急に何でしょうか。
「私は、もっとキサラギさんと仲良くなりたいと思っています。一緒に東京の街を見て回りませんか?」
子どもっぽい、懇願するような表情。そういう顔をされると、どうにも断りづらい。
「……はい」
東京第二ダンジョン演習場。
ダンジョンボスを討伐し、ダンジョン制御権を人類が入手した希少なダンジョン。ここはダンジョンの罠やモンスターたちの出現率を自由に操作することができ、そしてダンジョン特有の頑丈さを持ち続けていることから、大規模かつ優良な演習場となっていた。
向かい合うのは、貫さん。彼女は現代技術の全てを結集して作られた特有の強化戦闘装甲を纏っており、その強化された身体能力はどの英霊術士よりも強大であるらしい。
そのたたずまいには、恐ろしく隙というものが存在しない。
英霊同調を100%にし、コオリさんの戦闘経験を完全に継承してもなお、強大な敵であるということをはっきりと感じ取れる。
「……それでは始めましょう」
貫さんは、ゆっくりと拳を構えた。
「はい。よろしくお願いします」
僕も剣を構える。
最初はまず、どれほどの力をぶつけていいのか測らなければいけない。コオリさんの力はとても強い。全力を出していない、基本状態でもなおその力は星を砕くに値する。貫さんがいくら超絶的技巧を持っていたとしても、直撃させてしまえば死に追いやってしまうかもしれない。だから慎重に、慎重に戦おう。
強く、強く地面を蹴る。
早く動けば動くほど、空気抵抗はとても大きな枷となる。だからそれを、風の魔法を使って空気そのものを事前にどかすことによって、空気抵抗を0にする。
高速移動。瞬時に貫さんの背後へ。
切れることのない剣の側面で、ゆっくりと加減をして、剣を振るう。
――衝撃。
「ぐっ…」
ぐにゃりと、曲がる視界。
次の攻撃を放とうとする貫さん。
「……っ!」
咄嗟に地面を蹴り、距離を取る。
一体今のは何だ。気づけば殴られていた。
背後から、首筋に衝撃。
「――ッ!!」
衝撃を受け流しつつの、反射的な反撃の蹴り。
奇妙な感触がした。
グッッ。ギチィ。
痛い。足を受け止められ、その足に関節技を決められている。
魔法。
青い光――魔力を収縮して、エネルギーとして放つ。
「え?」
信じがたい光景を見た。エネルギーが直撃するその瞬間、貫さんの姿が一瞬薄くなり、エネルギーがそれをすり抜けた。
こつん。と。腹に当たる拳。
しまった。
「ぐっ…」
内部を蹂躙するような、凄まじい衝撃。
咄嗟に体内にも力を込めて、その衝撃を押さえ込む。危ない。もし間に合わなかったら、内臓がほぼ全てミキサーにかけられたように、ぐちゃぐちゃにされていた。
「……やりますね」
貫さんから、賞賛の言葉がかけられた。とんでもない。僕では全く貫さんに対抗できていなかった。お世辞だろうか。
「…お世辞ではないですよ。貴方は強い。本来気絶するはずの初撃を余裕で耐え切り、追撃に対しても当たってから衝撃を受け流しつつ、きっちりと反撃をしてきた。折るはずでかけた関節技も特に怪我をした様子がない。しまいには内部への貫通攻撃でさえ、咄嗟の行動で対処した。基礎の能力の高さは、私が戦ってきたどんな相手よりも高い」
それは全てコオリさんの力であって、別に僕自身の力ではないと思う。
「英霊同調をするのには強い精神力が必要です。ならば、それは貴方の力だ」
……心を読まれているのだろうか?
「いいえ。読んでいるのではありません。感じているんです」
??
「貴方にもできるはずですよ。なんせこれは、もとを辿れば貴方の力だ。シモンさん」
―――。
「分かっていたんですか?」
「ええ。一目で、分かりました。私は貴方の力にとてもお世話になった。分からないわけがない」
なら―――
「言葉は不要です。集中してください、シモンさん…いえ、キサラギさん。貴方なら私がどう考えているか、感じ取れるはずだ」
……集中する。
貫さんの心を感じ取る。
「……僕は、そんなに立派な人間でないですよ」
「貴方はそう思っているのかもしれないが、私は違う。貴方は尊敬に値する人だ」
……複雑な気分だ。本当に。
「さて、語り合いは後で行いましょう。今は貴方の力を測る時間だ」
「…そうですね」
――気持ちを切り替える。今は自分の実力を発揮することに集中しよう。
「……っ」
雰囲気が変わった。おそらく、キサラギさんは集中し始めたのだろう。
集中。その実態は超越能力だ。意思の力を持って、現実世界の法則そのものを塗り替える力。意思力の局地とも言えるキサラギさんだからこそ、できる力。
英霊のシモンさんの力は、超越能力を使っていくつかの能力を極限まで強化した状態になること。強化される力は主に、体感時間や記憶・修得能力、そして共感能力など。
超越能力は、本来もっと大きなことができる。むしろ、超越能力に実際不可能なことはない。それでもキサラギさんの超越能力があくまで自己の一部の能力を極限まで強くしただけにとどまっているのは、おそらく彼の気質故なのだろう。
敵も本当は殺したくないと思ったキサラギさん。あの戦場において悪も正義もなく、皆等しく帰りを待つ人物がいた。だからこそ己に枷をかけて、あくまで公正に人間の範疇で戦うことにしたのだろう。実際、多くの英霊を見てみると、体感時間だけや、完全記憶能力や見ただけで相手の技を覚えることができるなど、ごく一部の限られた能力だけならキサラギさんと同じことができる人間はいた。
優しく、公正であるからこその無意識の自縛。それがキサラギさんの魅力の一つだとは分かっているが、彼にはもう少し我が儘になって欲しくもある。
キサラギさんが、凄まじい速度で迫り来る。それは先ほどよりも更に早く、目では追いきれない。
しかし、それでも遅く、読みやすい。
空気抵抗をなくし、より素早く駆け抜けるための空気の操作。しかしそれは、逆を言えば空気がなくなった場所を通ると相手に教えることになる。
だから。
「んぐっ…!」
こうも簡単に、カウンターが決まる。
気配を消す。己の心を消す。白になる。そうすれば見えずに、共感もできない状態となり、キサラギさんは私の技を盗めず、感知もできない。
キサラギさんが相手の技を修得する際、最も重要な能力は共感。相手がその技を使った時のその感覚に、まるまる彼は共感する。見て形を覚えて、使う感覚を感じる。だからこそ私の技は盗めない。
「キサラギさん。貴方は私を虚弱と思っているかもしれませんが」
心を無にした私は、世界と同化することができる。
世界を循環するエネルギーの回路。龍脈とも呼ばれるそれから、エネルギーを借り受ける。
「貴方が思っているより、私は強いですよ」
軽く、この星を破壊できる程度の力を持って、キサラギさんへ拳を放つ。
私の体術は、次元を超えて躍動する。
この世界は人が感知できないだけで、3次元以上のいくつもの次元が存在する。縦でも横でも奥でもない、異なる次元を経由した攻撃。キサラギさんはまだ別の次元を感知することが出来ない。
だから、拳が当たるまで反応することができない。
「ガッ…はっ…」
まだキサラギさんは弱い。戦いの道を歩み始めて、僅かな時間しか経っていないのだろう。いずれ私を超えることになるかもしれないが、それは今ではない。
そんなことに、私は安心感を覚えた。
「回復魔法ですか…。貴方の英霊は多芸ですね」
私の先ほどの攻撃は、それ以前までの攻撃と違って確かなダメージを与えた。しかし、星を砕く程度の攻撃では、すぐさま回復されてしまうようだ。
気づけば、キサラギさんが私の背後に回り込んでいた。
早いですね。
背後から振るわれた剣を、背中の装甲で受け止める。受け止めた衝撃を背中から腰へ、腰から脚へ、そして地面へ逃す。
「????」
私がやったことが理解できずに、困惑しているキサラギさん。可愛い。
「あうっ」
頬を叩いてみる。柔らかかった。こんなに力強いのに、どうしてここまでスベスベでモチモチなのだろうか。
「呆けている場合じゃありませんよ」
素早く、連撃を出す。キサラギさんはこの速さにはついてこれないようで、回避しきれない。
私の異次元を経由する行動は非常に早い。例えば、平面に表わした世界地図に、とある点からとある点の実際の最短距離を引いた場合、その最短距離の線は直線ではなく曲線になることを知っているだろうか。私の技はこれに近い。地球は3次元の円球であるために、それを無理矢理2次元で表現するからこそ最短距離が曲線になる。同じように、三次元では真っ直ぐに進めば最短距離と思わせておいても、他の次元を経由するとより短い距離で移動することが出来る。
100mは1mmへ。千里の道は僅かな一歩へ。場所によってその倍率は変わるが、この技を駆使すれば光よりも早く目的地へ到達することはできる。
そして今の私は己の心を完全に消すという技を使っているから、その行動をキサラギさんはまともに認識できない。
森にいる時に、わざわざ生えてる木一本一本に気を払うことができるだろうか。同じように己を完全に消して世界と同化した私は、あまりにもそこにあるのが当たり前な存在であるために、その動きを認識できない。
攻撃をされれば流石に一時的に認識できるようになるが、視界から消えれば再び私を認識できなくなる。
「本気を出して構いませんよ、キサラギさん。ここは貴方の実力を正当に評価するための場所です。そして私なら、貴方の本気を受け止められます」
キサラギさんから感じ取れる心を見るに、彼は未だに英霊の全力を出していないし、何よりも本気になっていない。彼はあくまでこれを測定と捉えているために、私を倒す必要性を感じていないからこそ、勝ち負けにはこだわっていないのだ。
私は、私の目標を成し遂げるためにも、本気の貴方を倒す必要がある。
だから、僅かな時間だけ心をもとに戻し、本気で想う。
貴方の本気を見せてください。
コオリちゃん不憫過ぎィ!書いててどうしてこんな不憫な子になってしまったのか頭を抱える。……あ、そうだ。仕方がないから今度主人公にネツちゃんがいる異世界に行ってもらって、コオリちゃんの頑張りを奥ゆかしく伝えてもらおうかな(ゲス顔)。ネツちゃんはクール系ツンデレ設定だから、あんまりコオリちゃんに優しくすることが出来なかったのだ。コオリちゃん大好きだったけど(愉悦)。
一話でこの戦いを終わらせるつもりが、なんか気づいたら7000文字行ってたのでここで切ることにした。
実際この作品において主人公は最強だけど、主人公が本気を出すかどうかは別の話。しっかりとした道徳を持っているが故に、割と自重するし自縛する。早い話、ドラゴンボールの孫悟飯的な感じだろうか?キレたら主人公最強だぞ(多分)。
今回出たぶじゅつ一覧。
縮地:異次元を経由することで道をショートカットしつつ、瞬間的に3次元から消えるため軸回避みたいなことができる。作者が地図帳見た時に思いついた。
受け流し:武術系作品なら割と良く見かける受け流し。ただし貫さんはこれを異常に使いこなしているので、本気になると左手で受け止めた衝撃を右手に受け流して相手の力を丸々乗せたパンチをしてきたり、一方通行みたいに真正面へ受け流して反射みたいなことをしてくる。極めつけには、パンチする度に発生する殴った側への衝撃(作用反作用の法則)さえも受け流して常時二倍威力パンチを放ったり、物を切る時に出る物体の反発すら受け流すことができるので、物体である限り硬度にかかわらず絶対切断できる手刀とかも放ってくる。やばい。
世界同化:心を無にして、世界と一体化する。世界そのものなので、世界のあらゆる出来事が見える。また、魔法系作品によくある龍脈的なサムシングからコンセントを繋いで己に魔力を補給ができる。イメージ的にはタコ足コンセントなので、世界が違うダンジョン内でも外の世界から魔力を引ける。更に隠密効果があるので、なんかもう無敵な感じ。
龍脈的な何か+明鏡止水的な心構え+すごい暗殺術みたいなの。
浸透勁:ものすごく一般的な防御貫通の拳。名前だけで凄く強そう。今作品では衝撃を貫通させて、内側で気的な何かを爆発させる魔改造が施されている。しかし主人公は反射的に力を込めて対処した。急に腹の中に爆弾が現れて爆発したけど、咄嗟に腹に力を込めたから無傷だったわ。とかいう、作者でも書いててなんだこいつという理論で防いだ。つおい




