今日見た夢と合格連絡
「…。」
私は変な夢を見た。
人には言えないような…。
…ユウスケをからかいすぎた天罰だろうか…。
なんだか…ユウスケに顔を合わせるのも気恥ずかしい…。
「リノン、ご飯よ~。」
「はーい!」
私はお母さんに呼ばれて、リビングに向かう。
「あら、リノンパジャマのままね?」
「あ…ごめんなさい…。」
普段は着替えてから出るんだけど…。
今日はぼーっとしてた…。
「リノン、おはよう!」
「ひゃう!!」
「ん?」
…ゆ、ユウスケ!!
ど、どうしよう…。
「おはよう…。」
私は顔をうつむかせて、赤らめながら返事をする。
「?」
ユウスケは不思議そうに私を見る。
「そうそう、リノン、今日は午前中に結果が来るそうだよ。」
「は、はい!
わかりました!!」
お父さんに言われて、ぎこちなく返事をする私…。
「リノン、朝から変だよ?
何かあったの?」
ユウスケが心配そうに私の顔を覗き込んむ。
うぅ…そんなに近づかないで…。
「な、何でもないから!!」
つい、私は声を荒げてしまう。
今日の夢に天罰を下されながら…。
でも…夢みたいにユウスケも積極的だったらなぁ…。
「?」
私はさらに挙動不審になり、ユウスケに疑問を感じさせる。
「いっ、いただきます!!」
「?
いただきます。」
何食べたか、わからないや…。
今日の夢…結構響くなぁ…。
「「ごちそうさまでした。」」
私はそそくさと、自分の部屋にこもる。
…今日は、ユウスケとどんな顔して話せばいいか
わからないや…。
暫く、パジャマ姿でゴロゴロしていると…。
「リノン、学校から電話よ~。」
お母さんに呼ばれる。
「今行きます!」
…そういえば、家の電話って初めてかも?
私は電話を受け取り、耳に当てる。
「もしもし?」
「ひゃっ!」
「ん?どうしましたか?」
あ、昨日の先生の声だ…。
…やっぱりまだ機械は慣れないなぁ…。
「な、何でもないです。」
「?」
私は上ずった声で答える。
「莉音さん、昨日の結果ですが、合格です!
現代社会は苦手のようですが、それ以外はいい成績です。
新学期から学校に来てくださいね。
私たち職員一同、心待ちにしてます。」
「あ、ありがとうございます!」
良かった!!
試験、受かったよ!
これで、春からユウスケと同じ学校かぁ…。
「では、手続きの話しがありますので、お母様に代わって
ください。」
「はい!」
私は電話をお母さんに代わると、ユウスケの部屋に向かう。
「ユウスケ!入っていい?」
「いいよ。」
「ユウスケ!学校から連絡あったの!
合格だって!」
「おめでとう!!
じゃあ、春からは同じ学校だね。
僕も嬉しいよ。」
ユウスケは暖かく笑う。
「じゃあ、合格祝いに、花見でも行こうか?」
「うん!」
「…って、今日はいつまでパジャマでいるつもり?」
「…あっ…。」
朝の夢にあてられながら、パジャマのままだった私…。
部屋で今日の服考えよっと…。