小悪魔リノン
「…。」
僕は風呂から上がり、一息ついていた。
「僕は…からかわれているのかな…。」
「ちょっとね…。」
…そうかぁ…やっぱりからかわれてるのか…。
「リノンは…どうして僕の事からかうのかな…。」
「…なんとなく…ユウスケの反応が楽しくて♪」
…反応が楽しいのか…。
「って、リノン!いつから!?」
「最初から。」
リノンはいたずらな笑みを浮かべて、言う。
「ノックを…。」
「うん♪しなかったよ♪」
「いや、しなかったじゃなく…。」
「サイレント訪問♪」
…独り言、全部聞かれたよ…。
しかも、受け答えされた…。
僕は、ショックでベッドに転がり込む。
リノンも転がり込んでくる。
「って!!」
「いいじゃない、別に~☆」
パジャマ姿のリノン。
正直可愛い…。
僕はこんなに幸せでいいんだろうか…。
「私も幸せだよ?」
「こっ、心の声を読むな!!」
「だって、顔にそう書いてあるんだもん♪」
…正直ずるい…。
この体勢で、この格好って…。
「ずるくないよ?」
「だから…心の声読まないでよ…。」
超能力者か!
…てか、チーターめ!!
まったく…僕をどうしたいのか…。
「私無しじゃ生きていけないようにしたいとか?」
「だから…いや、もういいよ…。」
落ち着こう。
まず、状況から整理して…。
僕はベッドで寝ている。
リノンも僕のベッドで転がっている。
しかもパジャマ姿で…。
…で、どういう状況?これ?
「私ね…水族館、今から楽しみなんだ…。」
リノンはゆっくり話し始める。
「ユウスケが好きなところ…私も行ってみたい…。」
リノンは続ける。
「日記でも…楽しそうだったから、私も知りたいの。
ユウスケがどんなところに行ってたか…。」
…そうだね…日記に水族館の事、色々書いてたから…。
「だから、色々教えてね♪」
僕は自然とリノンを抱きしめていた。
「ふぎゅ!」
…自然に体が動いたけど、この後どうしよう…。
「…嬉しい…。」
リノンは赤くなり、でもちょっと恥ずかしそうに言う。
…もう、どうにでもなれ…。
「…。」
「…。」
沈黙。
時間がゆっくりと流れる…。
「ねぇ…ユウスケ…。」
リノンは顔を起こして、僕に目線を合わせる。
…もう、好きなように僕をさばいてくれ…。
「…大好きだよ…。」
僕はノックアウトされた…。
「じゃあ、明日楽しみにしてるね~☆」
意識が遠のく中、リノンの勝ち誇ったような声で、
そう聞こえた。




