ユウスケのお母さんに挨拶♪
「あ、ユウスケのお母さん?」
お母さんにも挨拶しなきゃ。
これからお世話になるし…。
…もしかしたら、本当のお母さんになるかも?
「うふふ☆」
「…いや、リノン、状況わかってる?」
「うん、お母さんに挨拶でしょ?」
「いや、そうじゃなくて…。」
「?」
ユウスケ、なんで慌ててるんだろう?
これからお世話になるんだから、挨拶しないと…。
「ちょっと待ってて!
話ししてくるから!」
そういうと、ユウスケは部屋を飛び出していった。
「…なんで待たなきゃいけないんだろう?」
まさか、私の事隠してた!?
…って、私もそうだったや…。
私の人見知りを気にしたのかな?
ユウスケのお母さんなら、平気なのに…。
ん…。
もう少し待ってから、外行ってみよう。
「ここがユウスケの部屋かぁ…。」
部屋はきれいに片付けられていた。
机もきれい。
…そういえば、ユウスケ、優等生って言ってたな…。
「…落ち着かない…。」
とりあえず、お母さんに挨拶に行かなきゃ…。
私は、ユウスケの出ていった扉から、
ユウスケとお母さんの声がする方向に向かった。
「あら?いらっしゃい?
女の子がいるなんて珍しいわね!」
「初めまして。
リノン・ジータと申します。」
「こんにちは!
可愛いお嬢さんね?
ジータさん…かしら?
日本語お上手ね!
どこの国の方かしら?
雄介、このお嬢さんは?」
「いっ、いや、その…。」
…やっぱり言ってなかったんだ…。
よし、私の助け舟で何とかしてあげよう!
「私は、ユウスケさんと交換日記してて、
交換日記の中で、その…告白を受けまして…。
付き合うようになりました。
私はこの世界とは別の世界から、
今日来ました。
こちらでは行く当てが無いので、
しばらくお世話になります。
どうぞ、よろしくお願いします。」
「あら、丁寧にありがとうね!
…雄介やるわねぇ~。
こんな可愛い子に告白だなんて…。
色気なくて困ってたところなのよね…。
それに、雄介。
お嬢さんを招待するなら、先に言っときなさいよ!
こっちだって準備があるんだから…。
ジータさん、これからお部屋用意するから…。
夕ご飯も準備できないから、申し訳ないけど、
雄介と外でご飯食べてくれる?」
「わかりました!」
「…母さん、ゴメン…。」
助け船、成功~。
そだ、靴、雄介の部屋だった…。
「靴、取ってきますので、ユウスケの部屋に
一旦行きます。」
「わかったわ!
…雄介、なんで靴を部屋に?」
「…あの、それは…。」
よくわからないけど、ユウスケ、頑張ってね~。
持ってきた手荷物に…靴!
あ、それと、お母さんにこれ渡さなきゃ…。
「戻りました。
それと、お母様、これからお世話になるので、
これを受け取ってください。
ちょっと少ないかもしれませんが…。
よろしくお願いします。」
「あらあら、遠慮しなくていいのに!
これは、ユウスケと夕食に使って?」
「いえ、そんな…。
私の両親からも、よろしく伝えられてるので…。」
「わかったわ、受け取っておくわね。
…って、重いわね?
何が入ってるか見ていい?」
「はい!」
「…これ…金貨よね…。
こんなたくさん受け取れないわ!!
これは、リノンちゃんがここで生活する時に使って?」
…受け取ってくれなかった…。
100ゴールドなんだけどなぁ…。
こっちだと、すごい大金なのかしら?
仕方ないので、もう一度ユウスケの部屋においてよ…。
「…ねぇ、ユウスケ?
どこの国のお姫様なの?」
ちょっとだけ、そんな会話が聞こえた。
…私、お姫様に見えるのかな…。
うふふ♪