図書館で勉強
「おお 神よ!
この者に あなたさまの
ご加護の あらんことを!」
…そうか、僕は全滅したのか…。
どこかで聞いたセリフが聞こえてくる。
昔やったゲームのセリフのような…。
そういえば、銀行にお金預けてたっけ?
この教会、持ち金の半分持ってくぼったくりだからなぁ…。
…いや、落としたって設定だっけ?
「…ふぁ~。」
僕は布団から起き上がる。
ここは…リノンの部屋か…。
どうやら、セーブポイントはここだったようだ。
「雄介、起きたの?」
母さんの声が聞こえてくる…。
リビングに行きますか?
→はい
いいえ
「…ユウスケ、寝ぼけてる?」
あ、リノンの声だ…。
…なんだか、夢でうなされた分、寝ぼけたみたい。
「雄介、春休みだからって、寝すぎよ~。」
「ユウスケ、早く起きて~。」
母さんとリノンの声。
僕は起き上がり、リビングに向かう。
「おはよ~!よく眠れた?」
「そこそこ…。」
「ふ~ん…私はよく眠れたよ?」
なぜだか、リノンが少しむくれる。
「ご飯食べたら、図書館でも行って、
リノンさんの勉強手伝ってあげて?」
「わかった~。」
まののびた返事をする。
…そっか、そういえばリノンは編入試験受けるんだっけ?
「さっさと食べて、準備して行ってきなさい!」
そういわれ、僕は朝ごはんを食べ終わり、
自分の部屋で準備をする。
僕の教科書とかいるよな…。
一式もって、リノンと図書館に向かう。
「ユウスケ!」
「なに?」
「手をつないでいこ?」
「うん。」
なんだか、もうこれも自然な風景だな…なんて思いながら。
「そういえば、今日はモンスターと戦うの?」
「ん~、勉強が進んだらかな?」
そんな話しをしながら、図書館に向かう。
「これが図書館なの?
大きいね!」
リノンは目を輝かせながら言う。
僕は図書館の受付を済ませ、勉強スペースに向かう。
「勉強スペース借りたから、ゆっくり勉強できると思うよ。」
「ありがとう!」
リノンは椅子に腰かけ、勉強を始める。
「そういえば、学校行ってなかったって聞いたけど、
勉強の仕方わかる?」
「うん、ユウスケが学校に行ってる間、勉強してたの。」
「そうだったんだ…。」
いつの間に!?
リノンは教科書を読みながら、ノートを付ける。
…早い!
「リノン、勉強出来るんだね…。」
「うん、だってレベル99だし♪」
…異世界でチートだった彼女は、
こっちの世界でもチートでした…。