表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/110

リノンはナイフを装備した

私たちは現実世界に戻る。

ユウスケ、レベル上がった♪

この調子で、どんどんレベルアップして、

私と一緒に戦えるようになると嬉しいな…。


「よし!っと♪」

「え?何が?」

「何でもない♪」


ユウスケが賢者だと知ってから、私はシルビィに

モンスターとエンカウントするようにお願いした。

丁寧に、順番まで書き添えて…。

シルビィは「やれそうだよ。」と返してくれた。

なので、今日は「異世界のはざま」でデートってわけで。

そういえば、次のモンスターエンカウントまで

少し時間あるかな…。


「ねぇ、ユウスケ?」

「なに?

「せっかく公園だから、遊ばない?」


うん、これで普通のデートっぽい♪


「あ、ブランコだ!

一緒に乗らない?」

「うん、良いよ。

でも、異世界にもブランコあるんだ…。」

「あるよ~。

木に吊るしたやつとかで。」


こっちに来たけど、意外と共通点も多い。

違いすぎると、わけわからなくなるけど…。


「…そういえば…。」

「ん?」

「私ね、こっちの世界に来る前の日記…。」

「うん…。」

「最初、こっちに来るの、怖かったの思い出した…。」

「…。」

「あ、でもね、最後の日記書いた時には、

ユウスケに会いたい気持ちが勝ってたよ?」

「…。」


ユウスケは無言で下を向く。

あれ…なんか思い詰めてるみたいだけど…。

…って、公園にモンスター紛れてる!?

私はカバンの中からナイフを2本取り出す。

そして、モンスターに向かって構える。


「リノン!!」

「大丈夫!私が倒すから、心配しないで!」

「いや!あれ、モンスターじゃないから!!

遊具だから!!

公園の遊び道具だから!」

「え?」


私は恐る恐る、そのモンスターっぽいものに触ってみる。

とても固い。


「…固いモンスター?」

「違う!!

中に入って遊ぶ遊具だから!」


モンスターっぽいものの横をユウスケが指をさす。

見ると、大きな穴が開いていた。


「…倒された後の残り?」

「違う!

人が作ったもの!!」

「そう…なんだ…。」

「それと!!

そんな物騒なもの持ち歩かない!!」


ユウスケは、私の装備したナイフを指さす。


「え?

いつモンスターの襲来があるかわからないし…。」

「…ここは平和です。

それに、エンカウント中は向こうの装備使えるんじゃ…。」

「…そうだった…。」

「…警察に捕まるから、ナイフは持ち歩かないように…。」

「警察って、衛兵みたいな感じ?」

「まあ、そんな感じ…。

牢屋に入れられるよ…。」


ユウスケはため息を漏らす。

…牢屋に入れられるのはやだな…。

仕方が無いから、ナイフは持ち歩かないようにしよっと…。


「うん、わかった。

ナイフは持ち歩かない…。」

「…その他武器もダメだからね?」

「わかってる!!」


私はむくれてユウスケに返す。

武器はダメなことぐらい、わかったもん…。


「あ!」

「今度は何?」

「そろそろエンカウント来るよ~☆」

「え?」

「じゃあ、ユウスケ、手をつなご♪」

「ちょ、ちょっと待った!!!」


そして、本日2回目のエンカウント♪


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ